2007 Fiscal Year Annual Research Report
悪性黒色腫における代謝型グルタミン酸受容体発現の竜義解明
Project/Area Number |
19591306
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
船坂 陽子 Kobe University, 医学部附属病院, 講師 (30209150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
錦織 千佳子 神戸大学, 医学系研究科, 教授 (50198454)
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Keywords | 悪性黒色腫 / 代謝型グルタミン酸受容体 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
1.NSE-tTA Tg/TRE-GluR1 TgマウスとK14-SCFTgマウスをバッククロスすることにより、表皮にメラノサイトを維持するtriple transgenicマウスを作成した。 2.triple transgenicマウスはNSE-tTA Tg/TRE-GluR1 Tgマウスに比較し、早期に黒色腫を形成する(平均、48w vs 20w). 3.尚、白色を背景にもつalbinoとNSE-tTA Tg/TRE-GluR1 Tgマウスとのバッククロスでは、黒色腫が生じなかった。これはNSEのdriveが白色メラノサイトにおいてはかからないためであると考えられる。 4.triple transgenicマウスの観察により、外傷部に早期に黒色腫の形成がみられることより、外傷によるシグナル活性化もしくはリガンド刺激が加わる可能性を考え、agonistの局所注射による検討を開始した。 5.50nMおよび500nMのmGLuR1の特異的agonist、 S-DHPGを右足底に10microL皮下注射、controlとしてPBSを10microL左足底に皮下注射することを、週1回6週継続にて、注射部には現在のところ著変はないが、agonist注射にて全身の黒色腫の増殖スピードの増大がみられ、mGluR1シグナルは黒色腫の増殖に関わることを見いだした。 6.triple transgenicマウスの耳、背、尾の組織検討にて、毛包由来のメラノサイトの癌化が初期に生じることがわかった。 7.上記結果をふまえ、Doxycylinc off 22-31wの各時期におけるtriple transgenicマウスに再度Doxycyclineを付与し、どの段階の黒色腫細胞がmGluR1の発現をoffとすることによりrevertantになるのかを検討中である。
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