2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19591310
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
荒瀬 誠治 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90108887)
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Keywords | 男性型脱毛症 / 毛乳頭 / ephrin A3 / Wnt / β catenin / 毛包形成 / アデノシン / 女性型脱毛症 |
Research Abstract |
男性型脱毛部(AGA)と正常部からの毛乳頭細胞(DPC)間での遺伝子発現の差を検討し、AGA部では毛包細胞の増殖を促進させるephrin A3の発現が抑制されているを見出した。その後、生直後マウス皮膚でephrin A群の発現をPCR法と免疫組織化学法で調べ、ephrin A1〜A3が生長期に一致して発現が亢進し、休止期直前には発現(-)となり、次生長期に再び急激に亢進する事を見出した。そして、誕生直後のマウス皮下にephrin A3蛋白を注入すると、毛包の数が増加する事を見出した。そのわけは、(1)毛包(原基)数は胎児期に決定されるが、一部の毛包原基は毛包へと成長しない、(2)ephrin A3は毛包原基から毛包への分化を促進させ、毛包数を増加させることを見出した[Yamada Y.他].その後の検討で、ephrin A群と、Wnt-β catenin系のシグナル伝達の関係を認め、Zheng Yらの方法[organogenesis from dissociated cells.J Invest.Dermato1.124,867-876,2005]で、毛包形成とephrin A群、Wnt系シグナルの関係をみている。すなわち、培養表皮細胞とDPC細胞の混合を鼠の皮下に注入すると、皮下で毛包が形成されるが、ephrin蛋白の直接注入や、Wnt阻害剤等を同時に使用する事で、いかなる影響が出るかをみており、Wnt阻害剤の使用で、毛包が形成されない事を確かめた(投稿準備中)。 アデノシンが毛乳頭細胞に作用し、FGF7の産生を促進する事よりアデノシン含有育毛剤を開発し市場に出した。そしてその製品が男性型脱毛のみならず、女性の脱毛症にも効果がある事を確かめた[Oura H.他]
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Research Products
(9 results)