2008 Fiscal Year Annual Research Report
新しい表皮接着因子デルマトポンチンの機能解明と治療応用方法の開発
Project/Area Number |
19591318
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
岡本 修 Oita University, 医学部, 講師 (40284799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住吉 秀明 大分大学, 医学部, 助教 (60343357)
藤原 作平 大分大学, 医学部, 教授 (90181411)
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Keywords | デルマトポンチン / シンデカン / リユンビナント蛋白質 / コラーゲン |
Research Abstract |
デルマトポンチン(DP)の細胞接着部位であるDP-4ペプチドヘの細胞接着がヘパリンにより強力に抑制されることから、レセプターとしてヘパラン硫酸プロテオグリカンの関与の可能性を検討した。ARH-77細胞にシンデカンを強発現させてDP-4への接着を検討すると、強発現細胞が有意にDP-4への接着を誘導し、シンデカンもDPへの細胞接着に寄与することが判明した。また、同アフィニティークロマトグラフィーにてα3β1インテグリンを検出し、他方のレセプターがα3β1インテグリンであることを補強した。この知見を踏まえ、論文を再度投稿中である。これらのレセプターは細胞遊走を誘導し、かつ創傷局所に発現するため、DPが創傷治癒促進能を持つことが示唆された。 DPの創傷治癒促進能の検討を目的としてリコンビナントDPの作成を試行した。検討の結果、発現系として低温発現系のpCOLDベクターが適当と判断された。発現したリコンビナントDPにはやや低分子の夾雑蛋白質が混じるため、両者の分離法を確立中である。なお、カルボキシル末端側の欠損蛋白質2種は容易に発現、精製が可能であった。 DPとコラーゲンの結合は数種類の2価陽イオンで増強され、特に亜鉛と銅イオンで増強効果は強かった。平衡透析法で解析するとDP1分子に銅3原子、亜鉛8原子が結合すると算出され、DPがこれらイオンのリザーバーとして機能することが示唆されたが、確認が必要と思われる。
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Research Products
(3 results)