2007 Fiscal Year Annual Research Report
早期介入に向けた早期精神病の病相特異的病態の解明:脳構造、認知機能、症候学の検討
Project/Area Number |
19591336
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松本 和紀 Tohoku University, 病院, 講師 (40301056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 洋夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00173815)
中村 真樹 東北大学, 病院, 助教 (70375054)
日向野 修一 東北大学, 病院, 准教授 (20173148)
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Keywords | 統合失調症 / 早期介入 / 前駆期 / 脳構造 / 精神生理学 |
Research Abstract |
本研究は、早期精神病に対して適切な早期介入を行うために、早期精神病の病相特異的な病態を明らかにしていくことを目的としている。方法論としては、症候学(アットリスク精神状態の包括評価;CAARMS等)、神経画像学(構造MRI体積)、神経生理学(近赤外線スペクトロスコピー:NIRS)、認知機能検査を組み合わせて患者からの情報を多面的に収集し、経過や予後予測、治療サービスに役立つ因子を同定する。 平成19年度は、研究に必要な認知課題や認知機能検査について検討した上で、アットリスク精神状態の患者5名、初回エピソード精神病の患者4名、発症5年以内の統合失調症患者4名に対して、上記検査を実施した。症例数が少ないため、統計解析などの検討は行っていないが、症例数を増やすことで病期の異なる早期精神病群の比較を行う。 また、これまでの研究で得られたARMS群33名の6ヶ月間の追跡調査を行った。この結果、4名が追跡期間中に精神病に移行したが、その他の症例の多くでは、治療により症状は軽快した。 神経画像検査については、上記アットリスク精神状態の患者10名(男5:、女:5)について、東北大学病院における最新鋭の装置を用いてMRIの撮像を行った。MRI検査の撮像に同意した被検者は、すべて検査を完了し、同意後の検査の中断や拒否などはなかった。被検者のMRI所見について、放射線科医による視認での読影を行ったところ、脳萎縮を含め明らかな脳異常所見を認める症例はなかった。
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Research Products
(5 results)