2007 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害モデルとして捉えるソトス症候群の神経行動学・生化学的研究
Project/Area Number |
19591363
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
黒滝 直弘 Nagasaki University, 医歯薬総合研究科, 講師 (20423634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 明 長崎大学, 医歯薬総合研究科, 講師 (40325642)
小澤 寛樹 長崎大学, 医歯薬総合研究科, 教授 (50260766)
吉浦 孝一郎 長崎大学, 医歯薬総合研究科, 准教授 (00304931)
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Keywords | 発達障害 / ソトス症候群 / NSD1 |
Research Abstract |
1.ソトス症候群のモデルマウスの作成に関しては現在ヒトの欠失部位に相当するマウスの染色体部位におけるゲノム構造をデータベースを基に詳細に解析中である。現在まで判明したことは、マウスでは、ヒトの欠失を引き起こすと証明されたLow Copy Repeatと呼ばれる相同性領域がソトス症候群の欠矢領域(5q35)に存在しなことである。そのため、ヒトの欠失モデルを作成するにあたり、どのように欠失させる領域を決定するか慎重に検討中である。幸い、ヒトと相同な遺伝子自体は当該領域でほぼ完全に保存されている。ゲノム構造もLow Copy Repeatを欠如している以外は相同性が保たれているので、MICERライブラリーからクローンを探し出すことは可能であろうと推察している。 2.変異NSD1蛋白のヒストンメチルトランスフェラーゼ活性に与える影響を探索中である。現時点の問題点は当初危惧していたようにNSD1のcDNAのサイズが大きいため、Site-Directed Mutagenesis SystemおけるPCR反応がなかなか成功しないことである。そのため研究実施計画に記したようにcDNAの一部、約2kbの部分をクローニングし直してから再度Site-Directed Mutagenesis Systemを試行するべく準備を行っている。 もし、この手段が成功しない時には直接、突然変異を持つ患者血液からmRNAを抽出することも念頭に入れている。一方、発現ベクターそのものの効果を調べるため、野生型のNSD1における遺伝子導入をHek293およびHepG2細胞株を用いて行っている。その結果、Hek293においては相応の遺伝子導入は可能であるものの、HepG2では成功していない。現在、その理由を検討中である。
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Research Products
(1 results)
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[Presentation]2007
Author(s)
菊池 妙子
Organizer
日本精神・行動遺伝医学会
Place of Presentation
国立精神神経センター
Year and Date
2007-11-17