2007 Fiscal Year Annual Research Report
うつ病患者における電気けいれん療法の臨床効果とサイトカイン発現量変化に関する研究
Project/Area Number |
19591380
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
西田 勇彦 Osaka Medical College, 医学部, 助教 (80330091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西口 昌樹 大阪医科大学, 医学部, 助教 (70418937)
米田 博 大阪医科大学, 医学部, 教授 (30140148)
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Keywords | 電気けいれん療法 / うつ病 / サイトカイン / TNF-alpha / mRNA |
Research Abstract |
今回我々は電気けいれん療法(ECT)を受けるうつ病患者の経時的なうつ病症状の変化をうつ病評価スケールであるMADRASで評価し、同時にThサイトカインの血中mRNA発現量の変化を定量的RT-PCR法により検討する。Th1サイトカインとしてTNF-alphaとIFN-gamma、Th2サイトカインとしてIL-4とIL-6、また、Thサイトカインバランスを調節するTh3サイトカインであるTGF-beta 1の5つのサイトカインについて調査する。 本年度はDSM-IVでうつ病と診断され、大阪医科大学にてうつ病治療のため、電気けいれん療法を受ける患者のうち研究への参加に同意が得られた患者から治療経過中の血液サンプルを収集し、血液中サイトカインmRNA発現量を定量的RT-PCR法にて定量した。 次年度も引き続きサンプル収集を行い解析する予定であるが、本年度ですでに得られたサンプルについて予備的検討として解析を行った。その結果、Th1サイトカインのうちIFN-gammaとTh2サイトカインのうちIL-4を取り上げ、IFN-gamma/IL-4 ratioを解析したところ、IFN-gamma/IL-4 ratioが高く(Th1シフト)、ECTによる治療経過に伴い IFN-gamma/IL-4 ratioは低下し、Th1シフトの解除が認められた。また、他のTh1サイトカインであるTNF-alphaについてもやはりECT治療経過に伴い、TNF-alpha mRNA発現量の低下を認めた。
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