Research Abstract |
2007年11月,日本核医学会に心筋標準のためのワーキンググループを申請し認可を得た。このワーキンググループでは,2007年までに作成した心筋標準データベースの妥当性に関して臨床的検証を行うことを目的としている。北海道大学,慶磨義塾大学,日本医大,東京女子医大,東邦大学,虎の門病院,国立循環器病センター,金沢循環器病院,金沢大学が,本研究に参加している。各施設で,心筋血流,心筋代謝,心筋交感神経イメージングの標準データの収集を完了し,心筋血流に関しては各施設の核医学データ処理装置に標準の搭載を完了した。心筋代謝,心筋交感神経イメージングについては,標準の最終版を作成中である。各施設では、すでに倫理委員会等の承認を受けており,データ収集上の倫理的問題は解決済みであるが,新規の参加施設には施設毎に承認をとった。また,本標準の知的財産権保護のために,心筋標準利用に関する利用規程を作成した。 さらに,海外でのソフトウェア開発に関連して,米国のCedars Sinai Medical Center,Emory大学,Michigan大学のソフトウェア開発者の協力を得て,データベースジェネレータの整備を行っている。 I-123を用いた代謝および交感神経機能の放財性医薬品では, I-123の隔壁通過とエネルギー補正に対応するソフトあるいはハードの開発が必要であるが,この補正のための処理ソフトのアルゴリズムを検討した。並行して,MIBGについては心筋摂取率の自動計測法に関するソフトウェア開発を行っている さらに,心筋減弱補正の有無による標準化について予備調査を開始した。現状では,SPECT/CTによる形態情報を利用した方法の他に,エネルギーの差を利用した新たな減弱補正法を検討しており,正常患者における補正の効果を確認した。
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