2008 Fiscal Year Annual Research Report
認知症及びストレス性精神疾患の進行・治療指針予測を可能にするイメージング剤の開発
Project/Area Number |
19591405
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
辻 志郎 Kanazawa University, 保健学系, 准教授 (70227388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴 和弘 金沢大学, 学際科学実験センター, 准教授 (40143929)
水上 勇治 金沢大学, 保健学系, 教授 (60110540)
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Keywords | 認知症 / シグマ受容体 / 分子イメージング / SPECT |
Research Abstract |
シグマ受容体は学習/記憶メカニズムと密接に関係があり、大脳皮質前頭葉や海馬においてアセチルコリンの遊離を促進し、学習/記憶障害がシグマ受容体の活性化によって改善することが知られている。そこで、シグマ受容体分子イメージング剤を開発することにより、アルツハイマー病を含む認知症や種々の精神神経疾患の進行度(重症度)が把握できると共に治療指針を決定するための情報が得られることが期待される。昨年度において、トリブチルスズ体を前駆体としたヨウ素-金属直換法により、高比放射能かつ高収率で放射性シグマ受容体リガンドである(+)-[125I]pIVを合成した。今年度は(+)-[125I]pIVのインビボにおける体内動態を調べた。先ず、ラットの尾静脈に高比放射能(88.8TBq/mmol)の(+)-[125I]pIV(185kBq)投与し、投与後30分、60分及び120分における各臓器の体内分布を調べた。その結果、(+)-[125I]pIVは高い脳集積(約3%dose/organ)を示し、さらに血中濃度は投与後すみやかに減少し、投与後30分で0.1%dose/g)以下であった。このように、(+)-[125I]pIVは高い血液-脳関門通過性と血液中からの速やかなクリアランスを示すことから、優れたインビボイメージング剤となり得ることがわかった。さらに、インビボでの高い脳集積がシグマ受容体に選択的に結合しているのか調べるため、シグマリガンド(ハロペリドール、SA4503,ペンタゾシン等)を(+)-[125I]pIVと同時投与することにより、その結合阻害効果を調べた。その結果、シグマリガンド同時投与により、(+)-[125I]pIVの脳集積は65%〜75%減少し、(+)-[125I]pIVの脳集積がシグマ受容体に選択的に結合していることが確認できた。
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Research Products
(1 results)