2009 Fiscal Year Annual Research Report
超高感度画像ガイド下超高分解能核磁気共鳴画像による微小リンパ節転移診断技術の開発
Project/Area Number |
19591446
|
Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
藤井 博史 National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East, 機能診断開発部, 部長 (80218982)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 淳志 国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), 臨床腫瘍病理部, 部長 (60183034)
山口 雅之 国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), 機能診断開発部, 室長 (90450577)
|
Keywords | SPECT / Tc-99m / MRI / 融合画像 / リンパ節 / 転移 |
Research Abstract |
平成20年度に引き続き、センチネルリンパ節(SLN)の内部構造の高分解能での観察を可能とするための技術の開発を行った。ddyマウスの足部にFreund complete adjuvantを皮下注し、膝窩リンパ節に炎症性腫大を起こさせ、腫大リンパ節モデルとして利用した。前年度までに作成したSPECT-MRI共通寝台にマウスを固定した後、Tc-99m標識フチン酸(74MBq/ml)0.05mlを足部皮下に投与し、30分後に下肢を撮像し、SLNを同定した。SLNは前例で膝窩部に同定できた。その後、同部位をfast spine echo法を用いた脂肪信号抑制T2強調画像で撮像し、SLNの内部構造の高分解能画像を得た。共通寝台に取り付けたマーカーを基準にしてSLNシンチグラムと高分解能MRI画像を高精度で融合させた。これにより、フチン酸が腫大リンパ節の辺縁部に分布することが確認でき、リンパ節内のマクロファージの局在との関連が示唆された。高分解能MRI画像で、壊死巣を明瞭に分布できるほどの高いコントラストではSLNの内部構造が描出できず、撮像シークエンスのさらなる改良が必要と考えられた。網内系特異的造影剤の利用の必要性も示唆された。 また、核医学画像とMRI画像との重ね合わせの精度の改善のため、SLNシンチグラムでの体輪郭の描出の明瞭化を検討した。散乱線成分を収集することで、体内でコンプトン散乱を起こした光子の分布を画像化し、体輪郭の描出を行う従来法に加えて、ノイズ除去フィルターを開発し、体輪郭部でのコントラスト強調を図った。これにより従来法では、輪郭の明瞭な描出が困難であった斜位像での体輪郭の描出が明瞭化した。これにより、SLNシンチグラムと高分解能MRI画像との重ね合わせ精度の改善が期待できた。
|