2010 Fiscal Year Annual Research Report
同位体酸素O-17を使用したMRI脳灌流計測技術開発
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19591448
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
佐藤 博司 独立行政法人国立循環器病研究センター, 画像診断医学部, 派遣研究員 (30399604)
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Keywords | 画像診断学 / 脳灌流 / MRI / 酸素同位体 / 造影剤 |
Research Abstract |
同位体水の作成は時間とコストがかかり、濃縮度が上げるのは容易なことではない。そこで数%atmレベルでの検出感度を得るために、昨年度までに、T_1。コントラストを得る撮像シーケンスを臨床用3TMRIにおいて開発してきた。T_1。コントラストは最も高い検出能があるが、これを得るには、スピンロックを得るための持続的な高周波出力が必要で、高磁場臨床機においては安全性の問題や、ハードウエアの問題があり、プリリミナリーな動物実験ではCSFの信号までが変化してしまい、定量的な検討ができていなかった。そこで、パルスシーケンスの最適化を進め、高周波をより細部に分割してスピンロック時間を最大70ms、送信出力を最大1200Hzとし、擬似連続波出力することにより、この問題をクリアすることに成功した。安定性は確保、定量性をファントムで検証した後、小動物実験系において評価を行った。 ラット尾静脈より7%atmのH_2^<17>Oを1ml静注し、その脳白質のT_1。値が変化することを確認した。しかしこのレベルでは信号化は微弱であり、アプリケーションによっては、シーケンスの改良やパラメータの最適化が望まれる。ダイナミックスタディをT_1。値の定量で行っているため、定量的な解析が可能であり、本結果を詳細に検討することにより、より最適なパラメータを選択し、時間分解能を向上させることが可能になった。
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