2008 Fiscal Year Annual Research Report
投与線量検証を可能にする高精度光子ビーム照射シミュレーション実用化に関する研究
Project/Area Number |
19591463
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
齋藤 秀敏 Tokyo Metropolitan University, 人間健康科学研究科, 教授 (50196002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤崎 達也 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 准教授 (00285058)
国枝 悦夫 慶応義塾大学, 医学部, 講師 (70170008)
明上山 温 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 助教 (90347279)
藤田 幸男 首都大学東京, 人間健康科学研究科, リサーチアシスタント (10515985)
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Keywords | 放射線治療 / 線量計算 / 線量検証 / モンテカルロシミュレーション / ヘッド散乱係数 |
Research Abstract |
我々は、超並列コンピュータシステムを利用し、高精度吸収線量計算システム構築を研究目的の一つとした、「放射線治療遠隔支援のための線量計算システム」に関する研究に参加してきた。モンテカルロ・シミュレーションプログラムの開発は終了しているが、医学利用のためにはさらにその精度、計算速度、利便性を向上させる必要があることが明らかになってきた。 本研究では、光子ビームによる外部放射線治療ではファントムと線量計のみで行う現在の投与線量の検証における測定器の空間分解能、エネルギー特性などに理論的な裏づけを与え、さらにこれまで開発した線量計算プログラムと計算パラメータを最適化し、現在のファントムと線量計のみによる検証の不確かさを補う異なる検証システムへ発展させることを目的に研究を行った。この研究の成果として、 ・照射ヘッドからの治療ビームの特性を明らかにし、計算パラメータを最適化させることを目的に、ターゲットから放出される光子のエネルギー、放出方向に関する研究を行い、スリット法による実験データを裏付けるデータを提供した。 ・計算精度を向上させるため、ヘッド散乱の解析と新たな散乱係数算出法の提案を行った。 ・モンテカルロ法によるモニタ設定値計算のための絶対吸収線量計算法とコミッショニング方法の提案を行った。 ・モンテカルロ法線量計算の高速化と計算費用軽減のため、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を利用した計算システムの提案を行った。
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