2007 Fiscal Year Annual Research Report
胸部照射での呼吸移動、エネルギー、照射野形状による分布変化と最適化の統合的解析
Project/Area Number |
19591464
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
国枝 悦夫 Keio University, 医学部, 講師 (70170008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 秀敏 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (50196002)
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Keywords | 呼吸移動 / 分布変化 / シミュレーション |
Research Abstract |
本研究では、広く普及しているライナック放射線治療装置を用いた胸部の放射線治療の場合には、最適な線量分布を得るためにはどのようなエネルギー、照射野形状、リーフマージンが必要かという臨床に直結した問題を検討した。測定精度について調査し、最適の測定方法を検討した撮影した画像を解析するために、独自に解析ソフトウェアを改良した。ファントムのCT撮影は、慶應大学に装備されている東芝製実験用CTを用い施行した。このデータはコンピュータシミュレーションに用いた。平行して、臨床データを蓄積した。既存の治療計画装置によるアルゴリズムによる解析も行い、呼吸状態の違いによって、線量分布が変化することを確認した。線量体積曲線(DVH)上で吸気状態でのDVHの左方シフトがみられた。呼吸状態の違いによる1次線実効距離の変化はほとんどみられず、むしろ肺組織密度の低下による散乱線の減少が認められた。腫瘍内線量均一性の低下減少を確認、解析したが密度の低下による散乱線の減少によるものと考えられた。同時に、インターネットにより原研のスーパーコンピュータシステムと接続をおこなった。高度セキュリティ機能が優先されていることによる通信速度の低下などの問題かおり、改善の必要があるが、シミュレーションシステムの動作を確認した。ファントムによる実測:IMRTでの線量分布を検討した。線量分布はガフクロミック色素フィルムにより求めた。照射後フィルムをスキャナで計測し、線量計等での測定結果と対比し、線量分布を得た。半導体検出器との比較もおこなった。
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