2009 Fiscal Year Annual Research Report
高密度焦点式超音波を用いた新しい下肢静脈瘤治療の開発
Project/Area Number |
19591474
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮田 哲郎 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 准教授 (70190791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 秀生 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60327070)
小山 博之 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (10241994)
重松 邦広 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (20215966)
松本 洋一郎 東京大学, 工学部, 教授 (60111473)
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Keywords | HIFU / 下肢静脈瘤 / レボビスト |
Research Abstract |
静脈凝固に必要なHIFUの条件設定、実験動物での閉塞惹起 下肢静脈瘤の治療に於いて、大伏在静脈の血流遮断が最も大事な処理となるが、この部位は比較的深部(表面から0.5から3cmほど)にあり静脈も太めであることより、この部位での凝固血栓閉塞の条件設定が最も重要となる。また、原因穿通枝に対してもこの技術は有用であると考えられる。昨年度までの実験結果より、現超音波トランスデューサにおける動物実験を対象とした超音波照射条件はほぼ決定されており、本年度は実験動物(ウサギ)の外頚静脈に対し照射を行いその閉塞を惹起することを主な目的とした。ウサギの外頚静脈はほぼ静脈瘤径と同等(5-7mm)であり、ほぼ皮下2mmに位置しており、下肢静脈瘤を想定した照射対象として適切であると考えられる。閉塞を確実に起こしつつ、なるべく熱傷を予防するため得られていた至適照射条件である超音波強度(750-1300W/cm2)、照射秒数の目安(10-20sec)を基本条件として、熱傷予防処置として0.2%ヒアルロン酸皮下注射と冷却を行なうことが有用であることをウサギの腹壁に照射を行って検証した。それぞれの照射条件下で皮下注射と局所冷却により熱傷の出現頻度が減少した。皮下注射、冷却は単独でも有効であった。これらは皮膚熱傷の予防に有効でことが確認できた。次に750,900W/cm2 20秒照射と1300W/cm2 10秒の照射条件と熱傷予防処置を行ってウサギ外頚静脈にHIFU照射を行った。照射直後の血管の肉眼的観察において、それぞれの照射条件下で外頚静脈に明瞭な熱変性とほぼ閉塞に近い狭窄を得ることができた。また、照射3日後まで局所を圧迫した検体において血管造影を行ったところ、血管の閉塞を確認できた。22年度中にこれらの実験結果について、学会・論文発表を行っていく予定となっている。
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Research Products
(1 results)