2007 Fiscal Year Annual Research Report
胆汁プロテオミクス解析による、肝移植後拒絶反応診断法の確立
Project/Area Number |
19591480
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
丸橋 繁 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (20362725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堂野 恵三 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60283769)
永野 浩昭 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (10294050)
武田 裕 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90397696)
宮本 敦史 国立病院機構大阪医療センター, 外科, 医師 (00362731)
高尾 敏文 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (10197048)
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Keywords | 胆汁 / 蛋白解析 / 拒絶反応 |
Research Abstract |
胆汁解析の基礎的研究としては、まず保存胆汁を用いて、胆汁に含まれる様々な共雑物(胆汁酸、脂質、ビリルビン等は後の分析の妨げになる)を効率よく除去する方法を確立した。得られる蛋白質画分を可溶化し、SDSゲル電気泳動法により分子サイズにより粗分画を行い、ナノフロー逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI:Matrix Assisted Laser Desorption Ionization)と飛行時間型(TOF:Time of Flight)タンデム質量分析計(MS/MS)の組み合わせにより、蛋白同定を正確に行える質量分析法を確立した。これにより得られたMS/MSスペクトルから、蛋白質消化ペプチドの部分配列情報を利用し、蛋白の同定を行った。同定された胆汁中の蛋白は221であり、そのうち50%が分泌型蛋白、22%が細胞内蛋白、12%が細胞膜タンパクなどとなっていた。 臨床サンプルとして、肝移植術中の肝提供者の胆管胆汁および肝移植レシピエントの胆汁を採取し、-80℃で保存した。また、各症例におけるグラフト肝障害の有無、急性拒絶反応の有無や拒絶反応に対する治療の有無といった臨床データを相関させることにより、(1)ドナー胆汁、(2)グラフト肝障害のない胆汁、(3)急性拒絶反応時の胆汁、(4)急性拒絶反応治療後の改善時の胆汁、それぞれの群に分けることが可能であった。 これらのうち、急性拒絶反応を術後早期に来たした症例の胆汁サンプルを用いて、18Oを用いた変動解析を行うことにより、急性拒絶反応に特異的なマーカーを探究予定である。
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