2007 Fiscal Year Annual Research Report
Inflammasome抑制による薬物的大動脈瘤根治療法の開発
Project/Area Number |
19591483
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
吉村 耕一 Yamaguchi University, 医学部, 講師 (00322248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 浩樹 山口大学, 医学部, 准教授 (60322244)
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Keywords | 大動脈瘤 / 炎症 / 薬物治療 |
Research Abstract |
大動脈瘤罹患率は本邦においても増加傾向にあるが、外科手術が唯一の治療法である現状では、破裂死亡数の大幅な減少は期待できないため、病態解明と、より理想的な治療法開発が急務である。従来の研究から我々は、代表的ストレス応答分子c-Jun N-ternimal kinase(JNK)が、大動脈瘤治療における標的分子の一つであることを示した。実際ヒト大動脈瘤においてJNKは著明に活性化しているが、大動脈瘤の発症原因ならびにJNK活性化のメカニズムは不明である。研究代表者らは、大動脈瘤壁細胞の異常な伸展刺激がinflammasomeを介して大動脈瘤の中心病態である慢性炎症を引き起していると仮説した。 平成19年度は、主たる大動脈瘤壁細胞であるマクロファージと血管平滑筋細胞の培養細胞を用いた伸展刺激実験系を確立した。10%の伸長変化かつ30Hz周期性の伸展刺激によって、マクロファージ及び血管平滑筋細胞のJNK活性化を認めた。同時にマクロファージにおいては、炎症性サイトカインの分泌が検出された。同実験系においてinflammasomeの抑制実験を行うために、inflammasomeの主要構成タンパクであるASCのsiRNA(RNA干渉法)の導入法を確立した。実際、Asc siRNA導入後には、ASC蛋白発現の顕著な抑制をウエスタンブロット法で確認している。また、ASCノックアウトマウスの入手を計画した。 平成20年度は、siRNA法およびノックアウトマウスの利用によって、inflammasomeの抑制実験を行い、伸展刺激による炎症応答メカニズムにinflammasomeが必須であることを証明する予定である。同時に、マウス動脈瘤モデルにおいてinflammasomeを抑制し、仮説をin vivoにおいても証明する。
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