2007 Fiscal Year Annual Research Report
移植臓器の拒絶反応を抑制する免疫制御細胞を誘導する既存薬剤の探索とその機序の解明
Project/Area Number |
19591495
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
新見 正則 Teikyo University, 医学部, 准教授 (80198415)
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Keywords | 免疫制御細胞 / マウス / 気管内投与 / 既存薬剤 / MMF / ラパマイシン / 漢方薬 |
Research Abstract |
マウスの心臓移植モデルを用いて実験を行った。ドナーはC57BL/10,レシピエントはCBAでフルミスマッチの組み合わせである。無処置ではCBAマウスはC57BL/10の移植心を8日で拒絶した。移植7日前にドナーの脾細胞を気管内に投与すると、移植心の生着は中央値が70日に延長する。免疫制御細胞の存在を確かめるためにドナー脾細胞投与7日後、心臓移植を行うべき日に、心移植を行わず、脾臓を取り出し、脾細胞を別の無処置マウスに投与し、そのマウスにC57BL/10の心臓を移植すると、中央値は70日と延長した。このことは、移入した脾細胞の中に免疫制御細胞が存在することを示す。そこで、まず従来型の免疫抑制剤(アザチオプリン、サイクロスポリン、FK506,MMF,ラパマイシン)が免疫制御細胞の誘導にどのように働くかを気管内投与モデルにて調べた。するとMMF,ラパマイシンで免疫制御細胞が誘導できた。漢方薬の一部、H2ブロッカー、ウロソデオキシコール酸だども免疫制御細胞を誘導した。 骨髄から常時新しい細胞が供給される通常の状態では、免疫寛容をうるためにアナジーやディレーションによれば、終生薬剤の投与が必要になる。ところが、免疫制御細胞を誘導するレギュレーションを樹立すれば、その時点で薬剤の投与は不要になる。臨床では免疫制御細胞の誘導を導けば、少なくとも従来型の免疫抑制剤の量を軽減でき、副作用を回避できる。急性期は今まで通りのプロとコールで移植心の拒絶反応を防止し、慢性期には免疫制御細胞が誘導できる薬剤に適宜変更することで、上記が達成できる。臨床応用するためには、すでに日常臨床で使用されている薬剤が望ましい。更なる既存薬剤の解析と漢方薬の免疫制御細胞誘導の可能性を来年度も調べる。
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Research Products
(1 results)