2008 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌におけるオーファン受容体RORによるアロマターゼ遺伝子発現調節機構の解明
Project/Area Number |
19591502
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
堀口 淳 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (70272242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鯉淵 幸生 群馬大学, 医学部, 助教 (10323346)
岩崎 俊晴 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (80375576)
鯉淵 典之 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80234681)
飯野 佑一 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50124649)
小田原 宏樹 群馬大学, 医学部, 医員 (10420134)
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Keywords | 乳癌 / アロマターゼ / RORα / エストロゲン |
Research Abstract |
アロマターゼはアンドロゲンをエストロゲンに変換することから,乳癌の分化・進展に大きく関わる重要な酵素である。我々は,retinoic acid receptor (RAR)-related orphan receptor alpha(RORα)がアロマターゼの発現増加に関連する可能性が高いことを見出しており,本研究はそのメカニズムの解析を行っている. 平成20年度は乳癌細胞株4種を用いてRORαによる細胞増殖能の変化を確認した.エストロゲン受容体(ER)発現乳癌ではアンドロステンジオンの存在下でRORαにより細胞増殖能が増加した.RORαの発現によりER陽性乳癌の増殖能が変化する可能性が見出された.RORαが乳癌の予後因子の一つとなる可能性がある.一方,ER発現陰性乳癌細胞株ではRORαによるアロマターゼの発現増加を認めても,細胞増殖能の増加は認めなかった. また,アロマターゼのプロモー夕ー領域の解析に関して,プロモーターI.4におけるRORα応答性を認めていたが,変異導入実験やChlP assay,EMSAなどを行って,アロマターゼのプロモーターI.4領域に新規ROR応答領域を同定した. 基礎研究と並行して,乳癌組織のアロマターゼとRORαの発現量に相関を認めるかどうかを解析する目的で,乳癌手術検体を用いてそれぞれのmRNAレベルの発現をreal-time RT-PCR法にて解析した.結果,25例の解析にて,アロマターゼとRORαの発現量に有意な相関を認めた.本年度には実施終了できなかったが,最終的には100例を解析し,RORαと乳癌予後因子等の関係の解析を行う予定である.
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Research Products
(36 results)