2007 Fiscal Year Annual Research Report
結腸内カプサイシン投与の結腸運動亢進・排便誘発効果とその作用機序
Project/Area Number |
19591528
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柴田 近 Tohoku University, 病院, 講師 (30270804)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 厳 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60125557)
舟山 裕士 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (50192315)
小林 照忠 東北大学, 病院, 助教 (30312143)
上野 達也 東北大学, 病院, 助教 (20332512)
木内 誠 東北大学, 高等教育開発推進センター, 助教 (90422146)
|
Keywords | 唐辛子 / 下痢 / 排便 / 消化管運動 / カプサイシン |
Research Abstract |
雌雄の雑種成犬を、全身麻酔科で回復し、消化管運動測定用のstrain gauge force transducer(スターメディカル社製)を輪状筋収縮が測定できるように、回腸(回盲部から5cm)、近位結腸(回盲部から5cm)、結腸内部結腸(近位結腸と遠位結腸の中間)、遠位結腸(下腸間膜動脈流入部)、の計4カ所に縫着した。結腸内投与用のシリコンチューブを盲腸から挿入し、先端を近位結腸内に留置する。Strain gaugeの導線とシリコンチューブを皮下トンネルを通して肩胛骨間から体外に誘導し、小コネクターと接続した。食事投与は全て1日1回、午後の決まった時間とした。術後2週間経ったところで、小コネクターと消化管運動測定用のアンプとを接続し、意識下で消化管運動の測定を開始した。消化管運動の波形は、アンプからコンピューターへと取り込み、消化管運動解析用のソフトウエアー(MacLab)を用いて解析する。全ての実験は前日の食事投与から16時間以上経過した空腹期に行う。 結腸内カプサイシン投与による結腸運動亢進効果の確認と用量-反応関係の検討:結腸内に留置したシリコンチューブから、生理食塩水10ml(対照)、カプサイシン1mg,2mg,5mg,10mgを投与し結腸運動と排便に対する効果を検討する。生理食塩水またはカプサイシン投与後15分間の波形下面積をMacLabを用いて計算し、motility indexとして結腸運動の定量化に用いる。生理食塩水またはカプサイシン投与後15分間に排便が全実験中何回認められたかを測定し、排便に対する効果の定量化に用いる。これらの検討により、カプサイシンの結腸運動亢進効果、排便誘発効果を確認し、同時にカプサイシンの用量と効果に相関があるのかどうかも明らかに出来る。各種拮抗剤の結腸内カプサイシン投与に対する影響:カプサイシンまたは生理食塩水結腸内投与の5分前に以下の拮抗剤を静脈内注射し、これら拮抗剤が結腸内カプサイシン、5mgまたは10mg投与の結腸運動亢進効果・排便誘発効果を抑制するかどうかを検討する。用いる拮抗剤は、アトロピン(ムスカリン受容体拮抗剤、0.1mg/kg+0.1mg/kg-h)、ヘキサメソニウム(ニコチン受容体拮抗剤,5mg/kg+10mg/kg-h)、フェントラミン(アルファ受容体拮抗剤、1mg/kg+1mg/kg-h)、プロプラノロール(ベータ受容体拮抗剤、1mg/kg+1mg/kg-h)、オンダンセトロン(セロトニン3受容体拮抗剤、0.5mg/kg)、FK444(ニューロキニン1受容体拮抗剤、1mg/kg)、の6種類である。
|
Research Products
(3 results)