2007 Fiscal Year Annual Research Report
癌特異的エネルギー代謝を標的とした新規食道癌治療法の開発
Project/Area Number |
19591541
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮田 博志 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (80362713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土岐 祐一郎 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (20291445)
山崎 誠 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50444518)
藤原 義之 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (40314330)
瀧口 修司 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (00301268)
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Keywords | 食道癌 / 好気的解糖 / ミトコンドリア / ATP産生 / アポトーシス |
Research Abstract |
1癌細胞におけるエネルギー代謝指標としてのミトコンドリアの検討 当科での食道癌切除標本において抗ミトコンドリア(mit)抗体を用いた免疫染色を行い食道癌組織におけるmit量を免疫組織学的に評価することを試みた。対象は67例(術前未治療例44例、術前放射線治療例23例)で抗mit抗体(clone SPM198)による免疫染色の評価を各癌細胞において強陽性と弱陽性に分けて強陽性の割合が50%以上をhigh、50%未満をlowとした。67例中43例がhigh、24例がlowであったが、術前未治療群と術前放射線治療群の両群の間にはmit染色に差を認めなかった。mit染色とリンパ節転移、病期進行度などの臨床病理学的因子との関連は明らかでなかったが、生存率ではmit-low群はmit-high群と比べて有意に予後不良であり、食道癌組織における免疫組織学的なmit量は癌の悪性度を反映すると考えられた。今後は、食道癌組織におけるmitDNAの定量を行ってmitDNA量と悪性度との関係を評価する予定にしている。またmit量(免疫染色、DNA定量)と術前化学療法の効果との関連を解析する予定にしている。 2食道癌組織におけるエネルギー代謝関連分子の発現の検討 ヒト食道癌組織において、LDH-A(Lactate dehydrogenase-A)、TKTL1(transketolase-like enzymel)、hexokinase IIなどの解糖系関連酵素のほか、PDK(pyruvate dehydrogenase kinases)やPHD(prorylhydroxylase domain)などのエネルギー代謝関連分子の免疫組織学的な発現を検討中である。 l)、hexokinase IIなどの解糖系関連酵素のほか、PDK(pyruvate dehydrogenase kinases)やPHD(prorylhydroxylase domain)などのエネルギー代謝関連分子の免疫組織学的な発現を検討中である。
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