2009 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌薬剤耐性獲得に関するmicroRNAの関与
Project/Area Number |
19591558
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
池田 健一郎 Iwate Medical University, 医学部, 准教授 (20254758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前沢 千早 岩手医科大学, 医学部, 教授 (10326647)
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Keywords | microRNA / がん / がん遺伝子 / がん抑制遺伝子 / TUBB3 |
Research Abstract |
【目的】進行・再発の消化器癌に対して,CDDP+5-FUを中心とした化学療法に,Paciitaxelの併用療法が試みられている.しかし,その奏功率は依然として低く,背景には腫瘍細胞の持つ薬剤耐性機構がある.腫瘍細胞が薬剤耐性を獲得する主要な機構として,P-glycoprotein(ABCB1,MDR1)の過剰発現がある.ABCB1を過剰発現している腫瘍細胞では,CDDPなどの薬剤排出機構が高まり,自然耐性を獲得することになる.一方,Paclitaxelは細胞分裂時の微小管と重合し,細胞分裂を阻害する作用がある.一部の腫瘍では,type III β-tubulin(neuronal tubulin)を過剰発現させ,微小管の安定性を増すことでPaclitaxelの殺細胞効果を回避している.我々はin vitroの実験データから,この二つの耐性機構に,蛋白質をコードしないnon-coding RNAが関与している可能性を見出した.消化器癌において,薬剤耐性遺伝子の発現制御に関わるmicroRNA(miRNA)を定量的に解析し,薬剤耐性獲得機構との関連を検討する. 【結果】(1)Paclitaxel耐性には特定のmiRNAよりもepigeneticな発現制御が強く関連していた.(2)ABCB1の耐性には4種類のmiRNAの発現異常が関連している可能性が示唆されたものいずれも有意にABCB1の発現を制御できなかった.(4)cytoplastic HDACの一種であるHDAC6の発現制御に転写因子NACC1が関与している可能性が示唆された. 【意義・重要性】細胞質内に存在するHDAC6の作用は抗がん剤の感受性に深く関与しておりこの機構には核-細胞質シャトル蛋白質のNACC1が強く関与していることが明らかとなった. NACC1は重要ながん治療の標的分子である.
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[Journal Article] DNA hypomethylation at the CpG island is involved in aberrant expression of the L1 cell adhesion molecule gene in colorectal cancer.2009
Author(s)
Kato K, Maesawa C, Itabashi T, Fujisawa K, Otsuka K, Kanno S, Tada H, Tatemichi Y, Kotani K, Oikawa H, Sugai T, Wakabayashi G, Masuda T.
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Journal Title
Int J Oncol 35
Pages: 467-476
Peer Reviewed