2007 Fiscal Year Annual Research Report
おとり型核酸と肝細胞土殖因子を用いた放射線腸炎に対する治療効果の検討
Project/Area Number |
19591571
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
王 孔志 Hyogo College of Medicine, 医学部, 助教 (80340967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
飯室 勇二 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30252018)
嶋田 裕 富山大学, 医学部, 准教授 (30216072)
平野 公通 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90340968)
森川 司朗 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (50388831)
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Keywords | 放射線腸炎 / 肝細胞増殖因子 / おとり型核酸 / サイトカイン / c-met |
Research Abstract |
これまで行ってきた基礎実験に引き続き、作成した急性期および晩期障害の障害モデルの、組織学的評価を行い、発現しているサイトカインの解析をおこなった。 まず、動物モデルは放射線照射線量を5Gy,10Gy、15Gy、20Gyの4群わけ全腹部に照射した。組織学的な障害は照射線量依存性で、5Gyでは軽微な炎症しか認められず、20Gyでは障害は大きく見られたが、下痢、体重減少が著しく生存率が低く15Gyが致適照射線量であった。急性期障害においては著明な細胞浸潤が見られ、粘膜の浮腫、出血が見られた。 放射線によるダメージは小腸においてcryptに存在する幹細胞がもっとも受けており、TUNEL染色ではアポトーシス細胞が多く見られた。また、晩期障害では、炎症細胞浸潤は軽減するが、sirius redとfast green染色による、線維化の程度については照射後4〜6週より顕著に見られた。 炎症性サイトカインの発現については急性期ではRNase protection assayを用いた解析では、TNF-α、INF-γ、IL-6が強発現し、gel shift assayではNF-kBが著明に活性化されていた。晩期障害ではELISA法TGF-β1、MMP2の発現がみられた。HGFの導入に先駆け、c-metの発現をウエスタンブロット法確認したが障害モデルにおいて強発現が見られ、免疫染色ではc-metは間質細胞中心に発現が確認された。
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