2008 Fiscal Year Annual Research Report
おとり型核酸と肝細胞増殖因子を用いた放射線腸炎に対する治療効果の検討
Project/Area Number |
19591571
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
王 孔志 Hyogo College of Medicine, 医学部, 助教 (80340967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
飯室 勇二 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30252018)
平野 公通 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90340968)
岡田 敏弘 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (70351799)
吉田 康彦 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (40434948)
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Keywords | 放射線腸炎 / 肝細胞増殖因子 / おとり型核酸 / サイトカイン / c-met |
Research Abstract |
本研究の目的はマウス放射線腸炎モデルを用い急性期障害および晩期障害の病態を解明し、分子生物学的なアプローチにより抑制および修復効果を得られるかどうかを検討するものである。 本年度はマウス放射線腸炎モデルに対しHVJ-E法を用い遺伝子導入を行う予定であったが腸炎モデルの障害の程度が不安定であったためモデルの作製方法を再検討した。急性期の障害モデルは安定しており12〜15Gyが適正線量で3日目に腸炎の評価を行ったが、4〜6週間後みられる晩期障害を評価するには同線量では致死率が高く、照射線量、方法の再評価が必要となった。本年度は主に晩期放射線障害について形態学的な評価した。15GyのWhole bobyへの照射は骨髄抑制が強く約5日で死亡するため遮蔽を行い、照射をおこなった。障害の程度にはばらつきが見られたが2週目で顕著な障害が見られた。放射線によるダメージは小腸においてcryptに存在する幹細胞がもっとも受けており、TUNEL染色ではアポトーシス細胞が多く見られた。また、晩期障害では、粘膜下層の炎症細胞浸潤は軽減するが、sirius redとfast green染色による、線維化の程度についても評価し確認した。 本年度は予定していた遺伝子導入に及び効果の判定にまでは行えなかったが、現在急性期障害に対しNF-kb decoyの腹腔内投与の準備段階に入っており、また同時に晩期障害に対してはまずはリコンビナントHGFを投与しその効果判定も行予定である。
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