2007 Fiscal Year Annual Research Report
chIP-chip法/Oligofish法によるヒトがん組織の網羅的転写機能解析
Project/Area Number |
19591573
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中西 一彰 Hokkaido University, 大学院・医学研究科, 特任助教 (80374338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 倫孝 北海道大学, 大学院・医学研究科, 特任教授 (80256510)
藤堂 省 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60136463)
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Keywords | 肝再生 / クロマチン免疫沈降法 / STAT3 / 肝細胞増殖 |
Research Abstract |
マウスにおける肝再生の分子機構を解明する目的で、chromatin-Immunoprecipitation法を応用し、転写因子と遺伝子の関係を解明する。マウス切除モデルを利用して、肝細胞増殖開始、維持、停止に関与する転写因子と遺伝子の関係を解析し、正常あるいは腫瘍性病変における肝細胞増殖の制御機構を解析する。 動物モデルとして、肝特異的STAT3ノックアウトマウスおよびコントロールマウスの作成。 肝特異的STAT3ノックアウトマウスは、albumin promoter下にて制御されるCrerecombinaseを利用して、肝細胞特異的にloxP配列で挟まれたSTAT3のexon部分を切り出すことにより作成した。作成したSTAT3のノックアウトマウスは、免疫染色にて肝細胞特異的にSTAT3蛋白が欠損していることを確認した。このマウスは、組織学的に、あるいは機能的に正常な肝と差を認めなかった。 肝切除モデルの作成 ネンブタール麻酔下にて、腹正中切開ののち、肝左葉、中葉の切除(70%肝切除)を行った。切除前、切除後4時間、72時間にて、肝組織をサンプリングして、以下に述べるアッセイを行った。 Chromatin Immunoprecipitation法によるターゲット遺伝子及び遺伝子産物の解析 肝組織をformaldehydeにて処理し、protein-DNAをcomplexとしてfixした後、sonicationによりfreeのDNAの部分を切断した。その後、STAT3に対する抗体を用いて免疫沈降法と同様の手技にて、STAT3-DNA complexを抽出した。(肝切除前後の肝組織および肝特異的STAT3ノックアウトマウスとコントロールマウス間にて比較検討。) (1)STAT3のTarget geneの同定 タンパク質とDNA fragmentとの結合を溶き、後者に関して、STAT3の結合するプロモータ部位をクローニング、シークエンスした。これにより、既知あるいは未知のSTAT3のターゲット遺伝子を検索した。 今後、未知の遺伝子に関しての解析をすすめ、肝細胞増殖に関するSTAT3結合遺伝子の同定とその機能解析を行なう予定である。
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Research Products
(1 results)