2008 Fiscal Year Annual Research Report
血管新生を制御する細胞間シグナル分子調節による抗腫瘍療法及び、肝再生促進の試み
Project/Area Number |
19591575
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
清水 宏明 Chiba University, 大学院・医学研究院, 講師 (80272318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 勝 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70166156)
木村 文夫 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (70334208)
大塚 將之 千葉大学, 医学部・附属病院, 講師 (90334185)
三橋 登 千葉大学, フトンティアメディカル工学研究開発センター, 准教授 (80400985)
須田 浩介 千葉大学, いが, 助教 (50400908)
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Keywords | 遺伝子 / 癌 / 再生医学 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
(1)血管新生を制御する細胞間シグナル分子の調節による抗腫瘍療法の試み:ChM-I cDNAをpcDNAプラスミドベクターに組み込んだ発現ベクターを作成中後、まずは、in vitroでのHEPG2細胞(ヒト肝細胞癌株)に遺伝子導入し、ChM-Iが発現したstable tranfectant作成する計画であるが,transfectantにおけるChM-Iがごく僅かであり、現在、再検討中である。 (2)黄痘肝、硬変肝の肝切除後肝再生促進の試み:Wistar系ラット(200-250g)を用い、総胆管結紮による黄疸肝モデル(BDL)を作成し、それぞれに70%肝切除を行い,肝切除施行前後に経時的に肝組織を採取し、再生肝重量、PCNA L. I.、増殖因子の発現をRT-PCRにて評価した。結果:BDL2週群にて肝組織中のHGF,VEGFmRNAの発現は増加。さらにTGF-β1mRNAの発現もsham群に比し、有意に亢進しており、TGF-β1はHepatic stellate cells(HSCs)にて強発現していた。OJ群では肝切除前よりPCNA L. I.がsham群に比して高く、肝切除後の肝再生は遅延していた。さらに、TGF-β1mRNAの発現はsham群に比し、肝切除前から肝切除後48時間まで有意に高値であった。Sham群では肝切除後にHGF mRNA発現の急激な上昇を認め、12-24時間にピークとなったのに対し、OJ群ではその発現のピークは消失していた。結論:閉塞性黄症ではすでにHSCが活性化を認め、肝切除後にはHGFのピークが消失、さらに抑制因子であるTGF-β1の産生が高く、これらにより肝再生の遅延がおこると考えられた。
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