2008 Fiscal Year Annual Research Report
肝前駆細胞由来肝癌の発癌・進展に関わるmicroRNAとその診断・治療への応用
Project/Area Number |
19591576
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大塚 将之 Chiba University, 医学部・附属病院, 講師 (90334185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 勝 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70166156)
清水 宏明 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80272318)
吉富 秀幸 千葉大学, 医学部・附属病院, 助教 (60375631)
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Keywords | 肝細胞癌 / 遺伝子発現プロファイリング / ezrin / 肝前駆細胞 / microRNA / 肝内胆管癌 |
Research Abstract |
1.肝細胞癌における遺伝子発現プロファイリング肝細胞癌に対する肝移植の際に用いられるミラノ基準内の症例においても外科切除後再発をきたす症例が認められるのに対し、ミラノ基準外の症例の中には外科切除後全く再発をきたさない症例も存在する。このようなheterogeneityは同じ肝細胞癌の中に生物学的に異なるsubgroupが存在することを示唆するものであり、Leeらはそのheterogeneityを発癌起源細胞の違いにその原因を求めている。そこで、ミラノ基準内外と再発の有無の関係からDNAマイクロアレイ法を用いて肝細胞癌の遺伝子発現プロファイリングを行い、その違いにつき検討した。ROBO1、STMN1、CKAP2、CCNE1、FGFR4の5候補遺伝子中、ROBO1とSTMN1についてCK19、ezrinとの関係を免疫組織学的に検討しているが、いまだ有意な結果は得られず、その評価について再検討するとともに、mRNAレベルでの検討を考慮している。 2.肝細胞癌におけるezrin(Vi12 gene)の発現評価主に免疫組織染色を用いて、ezrinの発現について検討した。正常肝組織ではezrinの発現はみられず、慢性障害肝では肝前駆細胞活性化を反映するといわれるductular reactionに強く発現がみられた。この結果はezrin発現と肝前駆細胞との関連を示唆するものである。肝細胞癌においては36%の症例にezrin発現がみられ、それらは、CK19の発現と有意に関連していることを示すとともに、ezrinの発現は独立した有意な再発危険因子であることを見出した。ただし、ezrinは炎症性浸潤細胞にも発現していることが明らかになったため、Vi12 geneの発現を組織で検討するのは不適当と判断された。細胞株のなかではJHH1株にezrinの高発現がみられたため、それに対してsiRNAを利用し、増殖能・浸潤能の検討をした。その結果、ezrin発現を抑制すると増殖能が抑制されるという結果が得られたため、現在ezrin高発現肝細胞癌に対する増殖抑制効果をin vivoにおいて検討することを考慮している。肝内胆管癌についてもNotchシグナルを中心に検討しているが、免疫組織学的にNotchタンパクは癌細胞に、Jaggedタンパクは癌細胞と間質細胞に発現していることを見出している。
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Research Products
(4 results)