2008 Fiscal Year Annual Research Report
肝組織遺伝子解析からみた脾静脈血行動態の肝再生、発癌に及ぼす影響
Project/Area Number |
19591604
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
吉田 寛 Nippon Medical School, 医学部, 准教授 (60246999)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田尻 孝 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20163462)
真々田 裕宏 日本医科大学, 医学部, 准教授 (40312061)
谷合 信彦 日本医科大学, 医学部, 准教授 (20287725)
|
Keywords | 血行動態 / 肝再生 / 発癌 / 遺伝子 / 脾臓 |
Research Abstract |
肝臓と脾臓の臓器相関のメカニズムは未だ解明されていない。我々はガラクトシル人血清アルブミンジエチレントリアミン五酢酸テクネチウム(Tc-99mGSA)を用いた経脾門脈シンチグラフィー(SSP)を考案した。本検査により生理的な脾静脈の血行動態と肝細胞密度を同時に解析可能となり報告した。また我々が考案したTc-99m GSAによるSSPでは、frrst pass imageで生理的な脾静脈血行動態を把握できると同時に、非観血的な測定が難しい門脈血に占める脾静脈血の割合、脾静脈血の肝内分布状況や濃度、流量が測定できる。更にstati imageにより肝細胞数、肝細胞密度を同時に測定することが可能となった。この手法で肝細胞数に比して脾静脈血流量が多い領域(葉)は正常肝および慢性肝炎では右葉で、肝硬変では左葉であることを発表した(Hepatogastroenterol2005;52:1313-1319)。これは肝硬変の右葉萎縮、左葉代償性肥大のメカニズム解明の手掛かりと考える。さらに脾臓より多く産生されるtransforming growth factor Beta (TGFβ)が肝不全に与える影響を検討し報告した(Gastroenterology2005;129:1654-1662)。 本研究ではさらに脾静脈血行動態の研究に取り組んだ。門脈圧充進症における脾静脈血行動態の研究を進め、脾静脈血の流入減少が肝に及ぼす影響を更に追及した(Yoshida H.et al, Partial splenic embolization. Hepatology Reserch2008;38:225-233.)。肝臓と脾臓の臓器相関のメカニズムの一部が解明された。
|
Research Products
(8 results)