2008 Fiscal Year Annual Research Report
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌増殖抑制効果からみたホモグラフト抗感染性機序の解明
Project/Area Number |
19591615
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
齋藤 綾 The University of Tokyo, 医学部付属病院, 助教 (10431868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本村 昇 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (40332580)
村上 新 東京大学, 医学部・附属病院, 准教授 (70190874)
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Keywords | Indoleamihe 2,3-dioxygenase(IDO) / 同種心臓弁移植・血管移植 |
Research Abstract |
凍結保存同種心臓弁・大動脈組織(ホモグラフト)が感染性心内膜炎・感染性大動脈瘤に用いた場合に人工弁・人工血管よりも治療成績が著明に良好であることで臨床的によく知られているが基礎的レベルでのメカニズム不明であった。 本研究では、ホモグラフトの抗感染性についてTrp代謝酵素Indoleamine 2,3-dioxygenase(IDO)に着目し、ラット同種移植後(Lewis vs.Brown Norway)グラフト内におけるIDOの発現とグラフト抗感染性との関連性について、特にMRSAと混合培養することによって移植後の血管組織が細菌増殖抑制能を有するか否かについて検討した。まず、前年度報告では、新鮮同種移植後組織が自家移植後組織(Lewis vs.Lewis)に比べ顕著にMRSAの増殖を抑制する効果を有し、そのメカニズムはIDOを介しだTrp代謝産物の一つである3-hydroxykinurenineの作用によるものであることが示唆されたことを報告した。 更に臨床で用いられるホモグラフトの自ンセラトに即し、上記同様のラット移植モデルを用いて(新鮮グラフトに舟対比させ)凍結保存後組織についてのIDOの発現、MRSA増殖抑制作用を要するか否かについて検討した。Real-time PCRによる移植後組織内の炎症性マーカ「遺伝子発現の検討においては、新鮮グラフトに比べ発現の程度は軽度であったものの凍結保存同種移植後組織内においてもIFNγおよびIDOの発現が著明であった。凍結保存同種移植後組織を血管組織をMRSAと培養したところ、新鮮同種組織を用いた場合と同様にMRSAの増殖速度抑制の効果を著明に認めた。 今後の計画として、抗感染性物質を同定しその活性条件や人為的に合成が可能であるか調べる。実際に抗感染性を発揮するに必要な投与量を検討し臨床応用の可能性について検討する予定である。
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Research Products
(2 results)