2009 Fiscal Year Final Research Report
Establishment of cardiac pacemaker cells differentiated from mouse ES cells and Development of new transplantation therapy with artificial pacemaker cells.
Project/Area Number |
19591617
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
YANAGI Kentoku University of Toyama, 大学病院, 助教 (60447654)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Keywords | 心臓大血管外科学 / ペースメーカー / 再生医学 |
Research Abstract |
マウスES細胞よりペースメーカー細胞を単独に分化誘導し、洞不全症候群に対する細胞移植治療の糸口を見出すことが私の目的であるが、いまだにペースメーカー細胞たるに必要十分な条件(性質)は報告されていない。心臓ペースメーカー細胞を単離し、治療手段とするにはペースメーカー細胞たる必要十分条件を規定せねばならず、先ずはその探索を行った。方法としては未分化細胞の段階で心筋特異的プロモーターの下流にGFPを配置したプラスミドを導入し、心筋に分化した際には蛍光下で緑に光る細胞を分化誘導した。引き続きフローサイトメトリーにてGFP陽性細胞を心筋細胞として単離し、パッチクランプ法にて単一拍動心筋細胞の電気生理学的なイオンチャンネル解析を行った。 その結果、いわゆる心臓ペースメーカー細胞と呼ばれる細胞にはHCNチャンネルとCavチャンネルが過剰発現しており、Kirチャンネルはダウンレギュレートされている事実が判明した。 上記の事実よりチャンネル上の性質と照らし合わせて性質の一致する細胞を単離できれば心臓ペースメーカー細胞のみの回収が可能となる。ひいてはペースメーカー細胞の移植治療へと繋がっていく。また、すでにRNAiを用いて転写因子X遺伝子をRNAレベルで抑制することでHCNチャンネルの過剰発現、Cavチャンネルの過剰発現、Kirチャンネルの発現低下がおこることが分かっている。上記の事実を踏まえペースメーカー細胞の単離、同定、移植を目指して実験を進める予定である。
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