2008 Fiscal Year Annual Research Report
Acetate-PETによる肺胞上皮癌と浸潤性高分化腺癌の鑑別のための基礎的研究
Project/Area Number |
19591632
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
猪山 賢一 Kumamoto University, 医学部附属病院, 准教授 (10040536)
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Keywords | 肺腺癌 / IV型コラーゲン / アセテートPRT |
Research Abstract |
(目的)Fluorodeoxyglucose(FDG)PETの放射線画像解析においては非浸潤性肺腺癌(肺胞上皮癌)と浸潤性高分化型腺癌は偽陰性になるので、これらの鑑別をアセテートPETで鑑別可能かどうかの基礎的研究をおこなった。 (結果)正常肺胞基底膜と異型腺腫様過形成病変の肺胞基底膜はIV型コラーゲンα1/α2鎖とα3/α4/α5鎖は連続性を保っていたが、非浸潤性肺腺癌ではIV型コラーゲンα1/α2鎖は連続性、α3/α4/α5鎖は消失傾向を示し、癌化に伴なう基底膜の質的変化が確認出来た(第97回病理学会にて発表)。74例の腫瘍径が3cm以下の肺腺癌の中で分化度が高い肺腺癌ではα1/α2鎖は連続性を保つ症例が42例と高く、中分化型〜低分化型では消失傾向を示した。一方、α3/α4/α5鎖は高分化型でも42例は消失傾向を示し、中分化型〜低分化型ではほぼ消失していた。146病巣の高分化型肺腺癌のアセテートPETとFDG-PETのup-takeの比較検討ではアセテートPETがFDG-PRTよりも優位にSensitivityが高かった。中分化型〜低分化型の肺腺癌では両者のSensitivityに優位差はなかった。 (まとめ)Slow-growingな高分化型肺腺管では肺胞基底膜IV型コラーゲンα1/α2鎖が比較的良く保たれており、増殖能は低いながらも腺癌細胞の分裂増殖と関連した脂質代謝の活発な亢進との関連が示唆された。
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Research Products
(2 results)