2009 Fiscal Year Annual Research Report
酸感受性イオンチャンネルを標的とした脊髄保護法の開発
Project/Area Number |
19591634
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
斎川 仁子 University of the Ryukyus, 医学部附属病院, 助教 (20404569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣花 学 国立大学法人琉球大学, 医学部, 准教授 (20274897)
比嘉 達也 国立大学法人琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (10404568)
大城 匡勝 国立大学法人琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (00315483)
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Keywords | 酸感受性イオンチャンネル / 脊髄虚血 / 脊髄神経細胞保護 / アポトーシス |
Research Abstract |
脊髄虚血後脊髄運動神経細胞障害に対する酸感受性イオンチャンネルの関与は、いくつかの論文で報告されている。今回は、ラット脊髄虚血モデルを用い脊髄虚血後くも膜下腔に酸感受性イオンチャンネル阻害薬であるPCTX1を投与し、その脊髄虚血後の運動機能への影響を検討した。さらに、脊髄神経細胞のアポトーシス、アストロサイトならびにマイクログリアの免疫染色を行った。〈方法〉SDラットに対し、脊髄虚血5日前にくも膜下カテーテル(PE-10)を挿入した。イソフルラン麻酔下に、大腿動脈から2Fr.フォガティーカテーテルを挿入し、その先端のバルーンを拡張させることで胸部下行大動脈を閉塞させ、脊髄虚血を作成した。8分間脊髄虚血後に酸感受性イオンチャンネル阻害薬であるPCTX120μg投与群(P群)と生理食塩水投与群(S群)に分けた。脊髄虚血後に経時的に後肢運動機能を評価し、72時間後に脊髄を採取し病理組織学的検討を行った。〈結果〉S群では、全てのラットが虚血後から対麻痺となり72時間後まで継続した。一方、P群でも対麻痺が認められ、S群との間に差は見られなかった。脊髄TUNEL染色においても、TUNEL陽性細胞が両群で多数認められ差は認められなかった。〈考察〉今回の結果から、ラット脊髄虚血後の運動機能障害に対し、酸感受性イオンチャンネル阻害薬は脊髄神経細胞保護効果を示さなかった。
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Research Products
(2 results)