2007 Fiscal Year Annual Research Report
羊膜を用いたハイブリッド型人工血管、血管形成用パッチの開発
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19591641
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
山岸 正明 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 准教授 (40182422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 隆子 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (90405291)
前田 吉宣 京都府立医科大学, 医学研究科, 専攻医 (20438203)
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Keywords | 羊膜 / ハイブリッド型人工血管 / polytetrafluoroethylene |
Research Abstract |
現在、臨床にて使用している自己心膜ロールおよび自己心膜パッチによる肺動脈形成の結果を検討した。また、ハイブリッド型人工血管の作成の基礎モデルとしてのexpanded polytetrafluoroethyleneの肺動脈壁、静脈壁としての有効性について検討した。 その結果、自己心膜ロール、自己心膜パッチ壁の著明な壁肥厚と壁の過伸展を認め、強度の問題が示唆された。またハイブリッド型人工血管を材料強度保持の観点から使用予定としていた吸収性合成繊維メッシュが入手困難であり、吸収性合成繊維自体が壁硬化を助長する可能性が示唆された。 これらの検討により羊膜を血管として補強する材料としては、吸収性合成繊維は不適当である可能性が示唆された。 一方、expanded polytetrafluoroethylene自体には成長性はないものの、強度的には充分肺動脈、体静脈として使用できる素材であり、生体適合性も良好なため、羊膜補強材料としては適切な素材と考えられた。また、expanded polytetrafluoroethylene血管内壁として使用した場合には軽度の擬性内膜の増殖、血管内腔の狭小化、隣接する自己肺動脈壁の肥厚を認めた。このため、expanded polytetrafluoroethyleneを血管内壁に使用することは不適当であることが示唆された。 羊膜を内壁に用い、外壁補強素材としてexpanded polytetrafluoroethyleneを使用することが適切と考えられた。
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Research Products
(1 results)