2008 Fiscal Year Annual Research Report
肺癌の転移進展に伴う細胞性免疫および液性免疫応答の解析
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19591653
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
竹之山 光広 University of Occupational and Environmental Health, Japan, 医学部, 講師 (10309966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安元 公正 産業医科大学, 医学部, 教授 (30150452)
花桐 武志 産業医科大学, 医学部, 講師 (30299614)
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Keywords | 肺癌 / 免疫応答 / 転移 / 腫瘍抗原 |
Research Abstract |
本年度は肺腺癌原発巣から樹立した細胞株H1224L、癌性胸水から樹立した細胞株K420PL、肺多形癌原発巣・転移巣から樹立した細胞株G603L-G603LADに特異的なT細胞クローンを樹立し、以下の結果を得た。 (1)H1224L:肺腺癌株H1224L特異的CTLクローンが認識する抗原としてRibosomal protein L19(RPL19)を同定した。CTL cloneの腫瘍細胞に対する反応性は、RPL19の発現量に相関し、肺癌組織のRPL19の発現(Real time PCR)は、正常臓器や正常肺に比べ高発現していた。さらに、免疫組織化学染色による解析では、非小細胞肺癌30例中12例(40%)に癌組織でのRPL19の高発現を認めた。RPL19の機能解析のためsiRNAを作成し、肺癌細胞株に作用させた結果、増殖抑制効果がみられた。 (2)K420PL(HLA-class I陽性、HLA-class II陽性)は肺腺癌術後の経過観察中に発症した癌性胸水から樹立したHLA haplotype lossを認める癌細胞株で、これを特異的に認識するCD4 T cell cloneは、自己腫瘍に対し細胞障害性とサイトカイン産生能を示し、HLA-DR拘束性に他家肺腺癌細胞株(A110L)を認識し、現在cDNA libraryを作成している。 (3)肺多形癌の原発巣(G603L)と転移巣(G603L-AD)から樹立した腫瘍細胞株に対し、反応性の違うCTL cloneの腫瘍認識機構の解析を進めるために、細胞数に限りのあるCTL cloneからTCR遺伝子をクローニングし、今後の安定した実験系に応用する目的で、T細胞受容体遺伝子(Va34, Vb5.1)のα鎖、β鎖のfull lengthのクローニングを終了し、このCTLが認識する腫瘍抗原遺伝子のスクリーニングの準備をしている。
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