2008 Fiscal Year Annual Research Report
ラット辺縁系てんかんモデルにおける細胞療法と併用した定位的脳深部刺激療法の開発
Project/Area Number |
19591671
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梶田 泰一 Nagoya University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (70303617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夏目 敦至 名古屋大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (30362255)
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Keywords | てんかん / 細胞療法 / 脳深部刺激療法 / 視床下核 / 視床前核 / 骨髄間質細胞 / 海馬 / カイニン酸 |
Research Abstract |
我々の研究目的は、薬物治療でてんかん発作がコントロールできない患者さんに対する脳深部刺激療法と細胞療法を併用した新しい安全な治療方法の開発である。カイニン酸10mg/kgを、右海馬に定位的に注入し、辺縁系てんかんモデルを作成した。コントロール群においては、両側深部記録と両側前頭部の硬膜外電極で脳波記録を施行すると、深部電極のみで発作波を記録する部分発作と、両側前頭部の硬膜外電極に発作波が伝わる2次性全般化した発作が記録された。また、発作様式は、重症度別に、5段階評価した。脳深部刺激治療群においては、80-100 microA 130Hz, 60μsecを加えると、視床下核群においては、2次性全般化を抑制した。骨髄間質細胞の培養は、ラット大腿/脛骨より無菌的に採取された骨髄を分離後、0.84%NH_4Clによって赤血球を除去し、その後2×10^6 nucleated marrow cellsを5ml Iscove's modified Dulbecco's medium (IMDM) with 10% fetal bovine serumで培養すると、骨髄間質細胞はflaskに癒着した。さらに新しいflaskと培養液で3 passages、incubaterで培養された。培養された骨髄間質細胞を、右海馬に、定位的に移植した。 骨髄間質細胞移植後、視床下核刺激を加えると、脳波上及び発作観察上において、2次性全般化を有意に抑制した。部分発作においては、コントロール群と比較して、発作回数や持続時間に減少傾向を認めたが、有意な差にはいたらなかった。
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Research Products
(4 results)