2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Development of a new devise for mechanical cerebral thrombectomy and confirmation of its procedure.
Project/Area Number |
19591672
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
FUMIO Asakura Mie University, 医学部附属病院, 助教 (90322362)
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Keywords | 血管内治療 / 血管モデル / バルーンガイディングカテーテル / 血栓 / 塞栓 / デバイス |
Research Abstract |
急性期脳卒中(心原性脳塞栓症やアテローム血栓性症)において、薬剤による血栓溶解療法が近年行われるようになり、当初はウロキナーゼの全身投与が行われていた。しかし、その合併症として頭蓋内出血などの出血性合併症が重要視され、しかも再開通率はさほど上昇せず、予後調査からも有効性がなかなか示されなかった。ウロキナーゼよりも局所での線溶力が強く全身投与での合併症発生率が低くなる可能性のあるrt-PAが開発され、本邦においても米国のFDA認可を受けて、脳卒中急性期rt-PA静脈投与療法が行われるようになった。しかしながら、依然として合併症である頭蓋内出血は劇的には減少せず、また、再開通率・予後改善率も期待されたほどではなかった。 欧米諸外国においては、rt-PAの全身投与ではなく、マイクロカテーテルを頭蓋内血管へ挿入しての局所投与が試みられるようになり、rt-PAの局所投与でも無効例あるいはrt-PA療法の適応外(血栓溶解剤使用禁忌)例に対しては、バルーンカテーテルでの血栓破砕による再開通が試みられたり、異物除去器具での血栓除去による再開通が試みられるようになった。そして、少しずつではあるが成果が報じられるようになり、諸外国では既に専用機材が使用されるようになった。 しかし、まだまだ成績は十分ではなく、特に欧米諸外国での調査においては、出血性合併症が少ないとされる白人が対象であることが多い。そこで人種差を考慮して日本人脳血管からの塞栓・血栓除去の為には、柔軟でシンプル、細径の扱いやすい機材が必要である。日本の企業であるテルモ社が、脳血管からの塞栓・血栓除去を目的とした柔軟で細径の機材を開発し、本研究代表者は過去2年に渡ってジュネーブ大学神経放射線科においてin vitro testを行い、ベルン大学神経放射線科、ドレスデン大学神経放射線科と共同で血管モデルを使用してのin vitro trainingおよびブタでのanimal trainingを行い、その結果を基に欧州でのヒトを対象とした臨床安全性試験が始まったが。しかし、実際の臨床応用により、いくつかの問題点が浮かび上がり、専用機材そのものならびにそれを支援する脳血管内治療用カテーテル類の新たな開発が必要となったため、テルモ社は専用機材の開発を中断した。当初、本研究代表者はテルモ社との機材開発を継続していく予定であったが、テルモ社の開発中断・試作機材提供が無くなったため、以後は今後本邦に随時導入される血栓除去器具や脳動脈瘤塞栓用頭蓋内ステント、脳動脈狭窄治療用ステント等の新規機材の性能を評価し、手技トレーニングを行う為の、実際の患者血管撮影データを基にした安価な脳血管モデルを開発した。
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Research Products
(1 results)