2008 Fiscal Year Annual Research Report
ラットの脳性麻痺による痙縮モデルを利用した、中枢神経の病的線維連絡の解明
Project/Area Number |
19591680
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
野村 貞宏 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 助教 (20343296)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 正美 山口大学, 医学部附属病院, 准教授 (90181320)
|
Keywords | 脳性麻痺 / 神経線維 / GABA |
Research Abstract |
本研究の目的は、異常なフィードバックがかかった幼弱な大脳皮質がどのような軸索・樹状突起形成、髄鞘形成をするのか、それは早期の薬物治療やリハビリテーションによって修正が可能か否か、を解明することである。20年度は脳性麻痺ラットの作成と痙縮の測定を行った。 1.脳性麻痺ラットの作成:生後5日目のmale SDラットの右頚動脈を結紮し、脳虚血を作成した。呼吸、哺乳能力の回復を確認した後、通常環境下に生育させた。この操作により約半数のラットは死亡したが、生存したラットでは運動能力が劣り、白質が形成不全に陥っていることが確認された。脳性麻痺に近似したモデルと考えている。 2.脳性麻痺、脳挫傷、脊髄損傷による痙縮例において、歩行・歩容、運動能力をGMFMと誘発筋電図で測定した。脳性麻痺1例、脊髄損傷1例で外科治療を行った。脛骨神経刺激による腓腹筋の誘発筋電図では患側のM wave、 H reflexとも低下しており、H/M比が上昇する典型的な痙縮ではなかった。ただし術後には症状改善が得られている。この病態について現在検討中である。
|