2007 Fiscal Year Annual Research Report
髄芽腫におけるSOX4遺伝子の発現意義と治療への応用
Project/Area Number |
19591686
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
庄野 禎久 Kyushu University, 大学病院, 講師 (00346793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉本 幸司 九州大学, 大学病院, 助教 (70444784)
松本 健一 九州大学, 大学病院, 助教 (80423581)
天野 敏之 九州大学, 医学研究院, 助教 (70448413)
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Keywords | Sox4 / 髓芽腫 / グリオーマ / アポトーシス / 細胞分化 / 細胞増殖 / 免疫染色 / real time PCR |
Research Abstract |
(1)手術時に採取した128例の脳腫瘍の凍結標本(髄芽腫;8例、膠芽腫;43例、星細胞腫;15例、乏突起膠腫;10例、神経鞘腫;44例、髄膜腫;7例、その他1例)からtotal RNAを抽出し、7500Real Time PCR system(Applied Biosystems、USA)を用いて、Sox4 mRNAの発現を定量的に測定した。その結果、Sox4 mRNAの発現は、髄芽腫8例において他の腫瘍に比べて著明に増加している事がわかった。現在、免疫染色法にてこれらの腫瘍におけるSox4蛋白の発現を検討している。 (2)脳腫瘍培養細胞株においても同様にSox4 mRNAの発現を検討した。その結果、髄芽腫の細胞株であるD283でSox4 mRNAは高発現であり、逆に、悪性グリオーマ細胞株U87、U251、U373では低発現であることがわかった。 (3)wild-type Sox4遺伝子を組み込んだpEGFP-N3-Sox4プラスミドを作成し、Sox4 mRNAが低発現のU87細胞にtransfectした。Sox4 mRNAの発現が増加している事を確認後、細胞形態や細胞増殖の変化を観察した。その結果、Sox4を強制発現させたU87細胞では、細胞増殖能が著明に増強されていることがわかった。逆に、Sox4 mRNAが高発現のD283細胞にこのプラスミドをtransfectしても、細胞増殖や形態に変化は認められなかった。
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Research Products
(2 results)