2007 Fiscal Year Annual Research Report
脳腫瘍の光線力学診断・治療法の最適化:高効率光源の開発と光感受性物質の分布解明
Project/Area Number |
19591709
|
Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
梶本 宜永 Osaka Medical College, 医学部, 講師 (30224413)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒岩 敏彦 大阪医科大学, 医学部, 教授 (30178115)
|
Keywords | 光線力学診断 / 5-アミノレブリン酸 / 光線力学診断 / 脳腫瘍 / 悪性神経膠腫 |
Research Abstract |
光線力学診断の最適化に関して、超高輝度発光ダイオード(LED)を用いた励起光源を試作した。術野におけるLED光源による光量は、32mW/cm2(照射距離10cm)、48mW/cm2(照射距離7.5cm)、90mW/cm2(照射距離5cm)であった。これは蛍光手術顕微鏡(Pentero,Carl Zeiss社製)の光量である9〜12mW/cm2(照射距離20cm)より10倍以上強く、Laser光源(ファイバー端出力470mW)を使用した光強度である119mW/cm2(照射距離10cm)に匹敵するものであった。 超高輝度LEDシステムでは、光コヒーレンスや光束がレーザーに比べて著しく弱いため、レーザーと同等の光量が達成できるにも関わらず、安全性が極めて高いものであった。 高輝度LEDおよび高輝度レーザー光源を利用して、従来の適応外であった髄膜腫および放射線壊死病変について光線力学診断の適応拡大を試みた。その結果、髄膜腫において80%以上の高い蛍光陽性率があり、硬膜や頭蓋骨への浸潤病変が可視化されることが判明した。このことより髄膜腫の手術時の微小な腫瘍とり残しを未然に防ぐことが可能であった。また、放射線壊死部においても蛍光が陽性であり、診断的価値が高いことが判明した。
|