2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規癌関連蛋白C7orf24を標的とした骨軟部肉腫の分子標的治療
Project/Area Number |
19591719
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中山 富貴 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (80335273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸口田 淳也 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (40273502)
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Keywords | C7orf24 / 骨軟部肉腫 / 分子標的治療 |
Research Abstract |
平成19年度の解析による結果は以下である。 1.ヒト骨肉腫組織におけるC7orf24の発現解析 1)約40例の骨肉腫腫瘍組織より抽出したRNAを用いて、定量的RT-PCR法による発現解析を行ったところ、正常骨細胞に比べてほぼ全例で高値を示した。しかし臨床病理学的データとの対比では、特定の相関は見い出せなかった。 2.C7orf24の細胞内局在の解析 1)pCAGGSにC7orf24を組み込んだ発現ベクターを293細胞に導入し、C7orf24蛋白の細胞内発現部位を同定したところ、主として細胞質に陽性であった。 2)ニワトリを用いてマウスC7orf2に対する抗体を作成し、細胞免疫化学染色に使用できることを確認した 3.C7orf24の機能解析 1)pCAGGS-C7orf24発現ベクターを、C7orf24陰性骨肉腫細胞株であるG292に導入し、細胞形態、増殖能、移動能及び浸潤能に対する一過性の影響を解析したが、親株との間には有意な相違は認められなかった。 2)shRNA発現ベクターを用いて、永続的にノックダウンした場合の影響を解析した。siRNAで増殖抑制が認められた配列を用いたshRNA発現ベクターでは、siRNA同様に増殖能、浸潤能の抑制が観察されたが、他の配列では、C7orf2発現抑制効果と生物学的影響の間に解離が認められた。 3)アポトーシスへの関連性を、上記の発現誘導系及び抑制系を用いて解析したが、これまでのところ有意な関連性を示す結果は得られていない。 以上より、当初得られたsiRNAによる増殖抑制効果には、C7orf2の抑制以外に他の因子に対する影響も存在する可能性があることが判明した。
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Research Products
(9 results)