2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨リモデリングにおけるBMPとビスホスフォネートの協調作用効果の解析
Project/Area Number |
19591724
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
片岡 晶志 Oita University, 医学部, 准教授 (40301379)
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Keywords | BMP / ビスホスフォネート / 力学的強度試験 / 骨質 |
Research Abstract |
【目的】BMP-7とビスボスフォネート(Zoledronic acid)存在下での骨質の検討(ラット大腿骨骨折モデル) 【方法】対象:Sprague Dawleyラット雄、10週齢、体重300g48匹1)ラット大腿骨骨折モデル:麻酔下約3cmの皮膚切開の後、大腿骨骨幹部にボーンソーにより骨折を加える。骨膜はすべて剥離する。C-wire(0.45インチ)で逆行性に強固な固定を行う2)24匹にたいし、骨折部にBMP-7(2μg)をカルボキシメチルセルロース(CMC)を担体として投与する。のこり半数のラットにはコントロールとして、CMCのみを投与する。3)BMPを投与した12匹とコントロールの12匹に手術2週間後Zoledronic acid(ZA0.1mglkg)を皮下投与し、残りの半数は生理食塩水を投与する。4)手術6週後、大腿骨を摘出し、軟X線撮影後、強度試験(ねじり、圧縮試験)を行う。評価方法:レントゲン撮影後、画像をパソコンに取り込み、専用ソフト(analySIS FIVE)を用いて仮骨の面積を求める。また強度試験に関しては骨強度試験機(TK-252C、室町機械株式会社)を用いて測定しC-C群、BMP-C群、C-ZA群、BMP-ZA群において統計学的検討を行う。 【考察と結論】BMPZA群が骨癒合、仮骨量ともに有意差をもってC-C群よりも上回った。ZAの破骨細胞抑制作用のみでも微量ながら同様な傾向がみられることから、BMPを加えた場合の効果は十分期待できる。 またこれまで、ZAの投与のタイミングについて検討してきた(骨折手術2週前、骨折手術と同時、骨折手術2週後の3通り)。その結果、骨折手術2週後にZAを投与したほうが、骨折に最適であることが判明した。その理由としては、破骨細胞と骨芽細胞のturn overの期間、ZAの効果発現時期などが影響していると考えている。力学的強度試験の結果、十分な強度を備えておりBMP-7とビスホスフォネートでいわゆる強制的に作成した新生骨の骨質はけっして劣ったものではないことが証明された。
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Research Products
(2 results)