2007 Fiscal Year Annual Research Report
腰部神経根性疼痛に対するアシアロエリスロポエチンの効果に関する研究
Project/Area Number |
19591727
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
菊地 臣一 Fukushima Medical University, 医学部, 病院長 (80045773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紺野 慎一 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (70254018)
関口 美穂 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (00381400)
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Keywords | 腰椎椎間板ヘルニア / 神経性疼痛 / アシアロエリスロポエチン |
Research Abstract |
髄核留置モデルを用いて、アシアロエリスロポエチン(A-Epo)投与後の疼痛閾値の変化について検討した。至適濃度と投与タイミングの予備検討を施行した。A-Epoの至適濃度は不明であることから、腰部脊髄神経圧挫モデルを用いてのエリスロポエチン投与効果を検討した論文を参考に、A-Epoの濃度を設定した。 1)疼痛発現後に治療開始の効果検討 治療群では、髄核留置後7日目にA-Epo腹腔内投与を開始した。連日投与し、35日まで疼痛閾値を計測した。対照として髄核留置後に薬物投与しない(未治療)群と、髄核を留置しない(sham群)を設定し、同時期の計測を施行した。術後7日目の時点で、髄核留置群では、疼痛閾値が低下した。Sham群では疼痛閾値が低下しなかった。治療群と未治療群では、疼痛閾値の低下が持続し、疼痛閾値の低下の改善は認められなかった。 2)モデル作製前投与からの効果検討 治療群では、髄核留置の前日よりA-Epo腹腔内投与を開始した。連日投与し、術後28日目まで疼痛閾値を計測した。対照として髄核留置後に薬物投与しない(未治療)群と、髄核を留置しない(sham群)を設定し、同時期の計測を施行した。術後7日目では疼痛閾値は、治療群と未治療群では差が認められなかった。術後14日目以降では、治療群で疼痛閾値の低下が回復し、術後28日目までのsham群と差が認められなかった。未治療群と比較して有意に疼痛閾値が高値であった。 以上の結果より、次年度は、モデル作製前投与による検討で、組織学的検討を施行する予定である。
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