2007 Fiscal Year Annual Research Report
網羅的遣伝子発現解析による骨肉腫患者の抗がん剤感受性および肺転移規程因子の解析
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19591742
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Research Institution | Chiba Cancer Center (Research Institute) |
Principal Investigator |
藤本 修一 Chiba Cancer Center (Research Institute), 化学療法研究部, 部長 (70260255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 美紀 千葉県がんセンター(研究所), 生化学研究部, 研究員 (20311384)
影山 肇 化学療法研究部, 化学療法研究部, 研究員 (50260253)
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Keywords | 骨肉腫 / 抗がん剤感受性 / 転移能 / 網羅的遣伝子発現解析 / 予後解析 |
Research Abstract |
本研究は、現状では対応策のない予後不良骨肉腫患者に対する治療法の開発を目的とする。骨肉腫症例において抗がん剤が奏効する症例と奏効しない症例があるが、それを規定する因子は何か。また、転移を起こしやすい症例と起こしにくい症例があるが、それを規定する因子は何か。これらを規定する因子の解明は、骨肉腫患者の予後を大きく改善する治療法の開発に直結するものと期待できる。本研究は、骨肉腫患者における腫瘍組織とその周辺の非腫瘍組織の遺伝子の発現変化を通して、その病態の把握を遺伝子レベルで行うとともに、予後等の臨床的な因子と関係する遺伝子の同定を通じて、新たな治療法開発に役立つ知見を得ることを目的とする。 平成19年度は、千葉県がんセンターにて凍結保存されている骨肉腫臨床検体44症例および正常筋組織2例から、それぞれRNAを抽出し、Agilent 2100 Bioanalyzerによるquality checkを行い、cDNAマイクロアレイでの遺伝子発現解析を行い得るものであることを確認した。また、臨床検体に対応する各症例について、これまでに骨肉腫の予後因子と目されている臨床病理学的因子情報が整形外科医師により収集された。さらに、骨肉腫細胞株10種において、これまでに骨肉腫の予後と相関すると考えられているp53、MDM2、p16^<INK4a>、p14^<ARF>のそれぞれの発現パターンを、Western blotおよびsemi-quantitative RT-PCRで解析した。
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