2008 Fiscal Year Annual Research Report
磨耗粉により生じるオステオライシスにおけるMIFの関与とDNAワクチンによる制御
Project/Area Number |
19591746
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小野寺 伸 Hokkaido University, 大学院・医学研究科, 助教 (00359481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 芳一 北海道情報大学, 経営情報学部, 教授 (90186841)
入江 一元 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (70223352)
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Keywords | マクロファージ遊走阻止因子 / 磨耗粉 / 骨溶解 / DNAワクチン / in vivoイメージング |
Research Abstract |
1)マクロファージ遊走阻止因子(MIF)を標的とした能動的抗体療法を目指し、MIF-DNAワクチン(MIF-DV)を開発し、磨耗粉誘発オステオライシモデルに対するMIF-DV接種の効果を検討した。コントロールワクチン(CV)としてプラスミド単独を用いた。これらを生後4週令BALB/cマウスに接種し、生後10週令にて頭頂骨上に5mgのポリエチレン粉(PE)負荷ないしはsham手術を施行し、CV-sham群、CV-PE群、MIF DV-sham群、MIF DV-PE群の4群に分け、手術後1週にて屠殺しリアルタイムPCRにより骨吸収因子(TNF-α、IL-16、IL-6,COX-2)mRNAの定量を行った。CV群ではPE負荷によりmRNAは有意な増加を示した。MIF-DV群ではこのような増加はCV群に比べ抑制傾向を示したがCV群との問に有意差はなかった。磨耗粉誘発性オステオライシスモデルにおける骨吸収因子誘導に対するMIF-DV接種は予防効果はあるが統計的に有意ではなかった。(投稿準備中) 2)磨耗粉誘発性オステオライシスにおける骨吸収性因子産生や破骨細胞分化において、転写調節因子NFKBは重要な役割を果たす。摩耗粉刺激により生じるNFkBの活性化を、イメージングにより可視化することを試みた。8週令NFkB/luctferaseトランスジェニックマウスの頭頂骨上にPE5mgを負荷し、イメージングアナライザーにより頭部の発光を検出した。PE負荷によりマウス頭部は発光を呈し、この発光量は頭頂骨のルシフェラーゼ活性、各種骨吸収性因子mRNA発現量、および破骨細胞数・骨吸収面積と有意な正の相関を示した。この系では摩耗粉により生じる炎症反応を簡便に検出・定量することが可能であり、摩耗粉の材質や粒径による炎症性の違いや、摩耗粉誘発性オステオライシスの薬剤による予防効果の検討などに有用と思われる。(投稿準備中)
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Research Products
(9 results)