2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19591762
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Research Institution | Ehime Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
升野 博志 Ehime Prefectural University of Health Science, 保健科学部, 准教授 (20116974)
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Keywords | 4-tert-オクチルフェノール / C3H10T1 / 2細胞 / 骨芽細胞 / 脂肪細胞 / 4-ノニルフェノール / ビスフェノールAジグリシジルエーテル |
Research Abstract |
本研究の目的は、環境ホルモンが骨代謝の異常を引き起こすかどうかをin vitro及びin vivoで明らかにすることである。本年度は、種々の細胞に分化する能力を持っている間葉系幹細胞であるC3H10T1/2細胞を用いて、骨芽細胞及び脂肪細胞への分化に及ぼす4-tert-オクチルフェノール(OP)の影響について検討した。細胞をOPで処理するとC3H10T1/2細胞の骨芽細胞への分化を抑制した。骨芽細胞へ分化した細胞を脂肪細胞の分化を促進する条件で培養しても、ほとんどの細胞は脂肪細胞に分化しなかった。一方、OPによって骨芽細胞への分化を抑制した細胞を同様の条件で培養すると、大部分の細胞が脂肪細胞に分化した。これらの結果は、OPはC3H10T1/2細胞の骨芽細胞への分化及び脂肪細胞への分化を調節する働きを持っていることを示すものである。4-ノニルフェノールも同様の作用を持っていたが、ビスフェノールAジグリシジルエーテルはそのような作用は持っていなかった。 妊娠期間及び授乳期間を通して1μg/mlの濃度のOPを飲料水に混ぜて母親マウスに投与すると、生まれてきた雌マウスの血清中のオステオカルシン濃度が低下することが明らかになった。この結果は、胎生期及び授乳期にOPへ曝露された雌マウスでは、骨形成に異常をきたしているかもしれないということを示唆するものである。現在、ホルマリンで固定した大腿骨の骨幹部および骨幹端部の骨密度や骨面積などを末梢型コンピュータ断層法(pQCT)によって引き続き解析中である。
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Research Products
(1 results)