2007 Fiscal Year Annual Research Report
エバネッセント蛍光を利用した血中微量物質定量法の開発
Project/Area Number |
19591785
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
土井 松幸 Hamamatsu University School of Medicine, 医学部附属病院, 講師 (10155616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 清二 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 准教授 (60144094)
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Keywords | 血中濃度測定 / 光テクノロジー / 血管内カテーテル |
Research Abstract |
エバネッセント蛍光を応用して血液内物質定量法が臨床使用可能な技術に発展させることを目的として以下の研究を実施した。 (1)エバネッセント蛍光測定法に適した血液内物質の検索 臨床使用可能な色素としてインドシアニングリーンが赤外領域で蛍光を発することを確認した。766nmの赤外光で励起すると,830nmを最強点とする赤外線の蛍光を発した。これらの波長はヘモグロビンによりほとんど吸収されないので,血液中でも測定できる可能性が高いと推察された。静脈麻酔薬であるプロポフォールは紫外領域で蛍光をはっすることを確認した。プロポフォール血中濃度の実時間モニタリングは,全身麻酔症例で意義が大きいので開発に値する血液内物質である。ビタミンB2であるフラビタンは,450nmの励起光で530nmの蛍光を発することを確認した。注射薬として利用可能であるので,血液内マーカーとして利用できる可能性がある。以上の3物質が今後の研究の候補となった。 (2)エバネッセント蛍光測定用血管内カテーテルの開発 エバネッセント蛍光測定用血管内カテーテルは,検出対象物質が蛍光を発するのに必要な励起光をエバネッセント光として供給することが可能で,かつ発生した蛍光をコア内に取り入れ検出器まで伝達できるデザインが必要である。この条件を満たす形状を数種類設計した。次年度以降にプロトタイプを試作する計画である。 (3)光源と蛍光検出器の作成 エバネッセント蛍光を発生させるためには,強力な単一波長の励起光をカテーテルに供給する光源を作成した。また特定の蛍光を検出するための検出器を作成した。
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