2008 Fiscal Year Annual Research Report
急性肺傷害に対するリン脂質投与の予防効果に関する研究:カルジオリピンを中心に
Project/Area Number |
19591793
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
持田 晋輔 Tottori University, 医学部附属病院, 助教 (70403433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 達也 鳥取大学, 医学部, 准教授 (00199746)
稲垣 喜三 鳥取大学, 医学部, 教授 (40184717)
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Keywords | 急性肺傷害 / リン脂質 / マクロファージ / サイトカイン / 一酸化窒素 |
Research Abstract |
近年、無細胞系における実験で、カルジオリピン(CL)などのリン脂質がリポポリサッカライド(LPS)とLPS結合タンパク(LBP)の結合を抑制することが報告されており、前回までの無細胞系実験で、CLを含む各種リン脂質のうちCLが最も強くLPS-LBP結合を抑制することが明らかになった。そこで今回は、CL投与がLPSによるマウス急性肺傷害モデルを抑制するかどうかを検討した。 LPSは10%ジメチルスルポキシド(DMSO)を含むphosphate-buffered salin e (PBS)に溶解し、40mg/kgの用量で投与液量6ml/kgをマウスに腹腔内投与した(n=9)。LPS投与24時間後の生存率は63%に低下していた。 LPS投与24時間後の血中一酸化窒素(NO)、腫瘍壊死因子(TNF)-αレベルはLPS溶媒(10%DMSO+PBS)投与のコントロールに比べて著明に増加していた。 LPS投与24時間後の肺組織には、肺胞の崩壊やうっ血が顕著に観察された。 CLを大豆レシチンリポソームで乳化し、20mg/kgの用量で投与量4ml/kgをLPS投与直前にマウスに腹腔内投与し、24時間後の生存率に与える影響を検討した。その結果、CLを同時投与した場合、生存率は87%に改善した。現在、 CLの血中NO,TNF-αレベルおよび肺組織像に及ぼす影響について検討中であり、今後はCL後投与による治療効果についても検討する予定である。
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Research Products
(1 results)