2007 Fiscal Year Annual Research Report
非閉塞性腸管虚血(NOMI)の実験的病態解析と臨床的薬物治療効果の検討
Project/Area Number |
19591806
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
槇田 徹次 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (00229337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 利秋 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (00325656)
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Keywords | NOMI / 臨床 |
Research Abstract |
非閉塞性腸管虚血(non-occlusive mesenteric ischemia;NOMI)は急性腸管虚血全体のなかでその発生頻度は20〜30%程度であり、死亡率は60〜70%と推定され、決して稀ではなくかつ予後不良の疾患である。 NOMIは腸管膜動脈系(ほとんどが上腸管膜動脈系)の一定部位の病的攣縮が持続し、腸に灌流する血流が低下し、急性腸管虚血となった状態であり、血管攣縮がおこる病態メカニズムはまだ確定はされていない。今回我々はブタ-非閉塞性腸管虚血モデルを使って、NOMIにおける内臓血管循環病態を解明し、より簡便に静脈内投与できる治療法の開発を試みたい。 H19年度はブタの非閉塞性腸管虚血モデルの作成を確立した。 1)右内頚動脈より観血的動脈圧測定カテーテル、右内頚静脈より中心静脈カテーテル、左内頚静脈より肺動脈カテーテルを挿入する。 2)腹部正中切開を行い、膀胱および胃にドレナージチューブを挿入する。上腸間膜動脈(SMA)および門脈(PV)に超音波血流計(SMA:7mm PV:16mm)を留置し、血流測定を行なう。PVには採血用カテーテルを留置する。また回腸にトノメトリーカテーテル(8Fr)を挿入し、トノキャップモニターに接続し、腸管粘膜CO_2分圧を測定する。 3)第5肋間より左開胸し、心膜を小切開して16ゲージのカテーテルを心嚢内に留置する。カテーテルより5%糖液を少しずつ投与し、SMAの血流がベースラインの50%になったところで投与をやめる。プロトコール)最初のパラメーターを測定した後、パパベリン(動脈内投与)を少量投与群と高量投与群に分けて中心静脈ルートより投与し、コントロール群としてのデーターを測定した。
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