2008 Fiscal Year Annual Research Report
アクロメリン酸A誘導体を用いた神経因性疼痛治療薬の開発
Project/Area Number |
19591823
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
南 敏明 Osaka Medical College, 医学部, 教授 (00257841)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土居 ゆみ 大阪医科大学, 医学部, 講師 (50368099)
奥野 隆司 大阪医科大学, 医学部, 助教 (20445993)
荘園 雅子 大阪医科大学, 医学部, 助教 (90445982)
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Keywords | アクロメリン酸 / アロディニア / 神経障害性疼痛 / 脊髄 / 疼痛モデル |
Research Abstract |
アクロメリン酸誘導体が神経因性疼痛を抑制:アクロメリン酸A誘導体100余化合物を用いて、まず、マウスの脊髄腔内に単独で投与して、触覚刺激で惹起される烈しい痛み(アロディニア)や痙攣を引き起こさない化合物を選定した。次に、アクロメリン酸A惹起のアロディニアに対して、前述の化合物を脊髄腔内投与、経口投与してアロディニアを抑制する化合物を選定した。一般的な、神経障害性疼痛モデルであるChungモデルに対して、アクロメリン酸A惹起のアロディニアを抑制した化合物は、脊髄腔内投与で痛覚閾値を回復させた。今後、Chungモデルに対して経口投与での効果を検討する予定である。 痛みの調節における幹細胞成長因子と受容体型チロシンキナーゼc-kitの関与:受容体型チロシンキナーゼc-kitのリガンドである幹細胞成長因子(SCF)を皮下投与や脊髄腔内投与すると痛覚過敏反応やアロディニアが惹起される。c-kit受容体は、脊髄後角浅層において、CGRP陽性の後根神経節細胞終末に共発現している。神経障害性疼痛モデルであるChungモデルでは、c-kit受容体が脊髄と後根神経節で減少していること、生後カプサイシン投与してC線維を破壊したマウスでは、c-kit受容体とCGRP陽性が著減し、SCF惹起のアロディニアが出現しないことより、c-kit受容体は、後根神経節の小細胞に発現し、末梢性・中枢性に痛みの伝導に関与していることを明らかにした。
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Research Products
(4 results)