2007 Fiscal Year Annual Research Report
虚血に伴う心臓自律神経過剰興奮機序とその心筋障害に及ぼす影響
Project/Area Number |
19591829
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
秋山 剛 National Cardiovascular Center Research Institute, 心臓生理部, 室長 (70202554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 裕利 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (50252391)
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Keywords | myocardial ischemia / norepinephrine / acetylcholine / myoglobin / na^+-K^+pump / sevoflurane / remifentanil |
Research Abstract |
まず、心虚血時における虚血部交感・副交感神経終末異常を解析する上で、心虚血時における自律神経終末のNa^-K^+pumpのブロックが自律神経終末からの神経伝達物質の分泌にどのような影響を及ぼすかを調べた。酔下猫の左心室にマイクロダイアリシス法を用い、Na^-K^+ATPase阻害薬てあるouabainを局所投与した際の心臓交感神経終末からのnorepinephrine分泌、心臓迷走神経終末からのacetylcholine分泌を検討したところ、交感神経終末からはnorepinephrineの開口分泌と同時に、uptake carrierを介した非開口分泌も誘発され、迷走神経終末からはacetylcholmeの開口分泌のみ誘発されることを明らかにした。次に、薬剤によるプレコンディショニング効果を解析する上で、麻酔下ウサギの左心室にマイクロダイアリシス法を用い、虚血-再灌流心筋傷害の指標として左室虚血部のmyoglobin releaseをモニターすることにより、吸入麻酔薬sevoflurane投与の虚血-再灌流心筋傷害抑制作用において、その投与の時期について検討した。虚血前に投与した際には抑制作用を認めたか、虚血中、再灌流直後では虚血-再灌流心筋傷害抑制作用を認めなかった。また、同様のプロトコールにて、短時間作用型オピオイト鎮痛薬remifentanilを虚血30分前に静脈内投与して虚血-再灌流心筋傷害を抑制させる作用があるかを検討したところ、remifentanil投与が虚血-再灌流心筋傷害を抑制することを明らかにした。
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Research Products
(6 results)