2007 Fiscal Year Annual Research Report
ノックアウト動物を用いた下部尿路α1Lアドレナリン受容体の分子実体の解明
Project/Area Number |
19591837
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
森島 繁 University of Fukui, 医学部, 講師 (50290911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村松 郁延 福井大学, 医学部, 教授 (10111965)
田中 高志 福井大学, 医学部, 助教 (40313746)
鈴木 史子 福井大学, 医学部, 助教 (80291376)
横山 修 福井大学, 医学部, 教授 (90242552)
秋野 裕信 福井大学, 医学部, 准教授 (90159335)
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Keywords | 前立腺 / α_1アドレナリン受容体 / ノックアウト動物 / α_<11>アドレナリン受容体 |
Research Abstract |
以前より、下部尿路系、とくに前立腺や輸精管の収縮において、α1アドレナリン受容体がもっとも重要な働きをしていることが、よく知られています。このため、前立腺肥大症(BPH)の治療に、α1アドレナリン受容体遮断薬がよく用いられています。ところが、前立腺や輸精管など下部尿路系に発現しているα1受容体はこれまでの薬理学的なα1L受容体と呼ばれていますが、その遺伝子は不明です。我々は、様々な実験の結果から、正常の組織環境でのみα1L受容体は存在することができ、膜の環境または、ある種の補助蛋白が共存出来なくなると、α1L受容体はα1A受容体に変化してしまうという仮説を立てました。昨年度は、ラット大脳皮質に発現するα1L受容体はホモジネートすることにより消失すること、また、ホモジネートでは、消失した量のα1L受容体と等量のα1A受容体が増加することを明らかにし、α1L受容体は、ホモジネートによって、正常組織・受容体環境が壊されると、α1A受容体に変換してしまうことを明らかにしました(Morishima, et. al., Br. J. Pharamcol., 2008)。また、α1A受容体ノックアウトマウスを用いて、α1L受容体が消失することも明らかにしました。現在論文に投稿中です。このように、組織により受容体の薬理学的性質が異なることは、ほかにも見られることが我々の研究などによって明らかになっています(Anisuzzaman et al., J Pharmacol. Sci., 2008; Sathi et al., Eur. J. Pharamacol., 2008)。
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Research Products
(6 results)