2009 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌を標的とした音響穿孔法によるIL12免疫遺伝子治療の開発研究
Project/Area Number |
19591851
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
雑賀 隆史 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (10314676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
那須 保友 岡山大学, 大学病院, 教授 (20237572)
枝村 康平 岡山大学, 大学病院, 医員 (90535816)
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Keywords | 高密度焦点超音波(HIFU) / 遺伝子治療 / 非ウイルスベクター / IL-12 |
Research Abstract |
平成21年度の研究にて、HIFU施行後にプラスミドDNAを経静脈的投与することにより特定の遺伝子の腫瘍内への導入が可能となったことを受けて、実際に癌治療遺伝子REICを用いたHIFU併用治療実験を行うための準備を行った。具体的には、REIC遺伝子を高発現するpShuttleプラスミドベクターのコンストラクトに成功した。加えて、HIFU併用のREIC遺伝子治療の効果の陽性コントロールとするために、アデノウイルスベクター(Ad-REIC)局所投与による、前立腺癌(PC-3)皮下移植モデルの治療実験系を確立させた。 また、昨年度の研究に引き続き、前立腺癌皮下移植モデルにおけるHIFU照射時間と遺伝子導入効率の相関関係を検討した。ヒト前立腺癌細胞株PC-3をマウスに皮下注し、前立腺癌皮下移植モデルとして腫瘍を形成させた。この皮下腫瘍に対しHIFUを用いて超音波を照射し、Luciferase発現ベクター(plasmid DNA)を400□g尾静注した後、Day2にてluciferinを腹腔内注入しluciferase活性をin vivo蛍光イメージングシステム(IVIS)で測定する実験系を確立した。最終的に、HIFU照射併用での遺伝子導入効率に関して、至適照射時間は0.1秒、至適照射出力は20Wであることを確定した。 今後、上記に設定した条件で、HIFUを用いたREIC遺伝子導入とアデノウイルスベクターを用いたREIC遺伝子導入をそれぞれ行い、癌治療効果について組織学的検討、抗癌免疫学的解析を加える。さらに、HIFU-plasmid DNAを用いた遺伝子治療法を確立するための基盤的知見を集積させる。
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